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フレッシャーズ産業論文コンクール
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過去の受賞者からのメッセージ
株式会社堀場製作所 吉川透氏

株式会社堀場製作所

開発本部 先行開発センター

吉川 透

フレッシャーズ産業論文執筆時はダイバーシティーには何が必要なのか、そのアイデアを綴りましたが、そもそも多様性の実現には、一個人としての組織内の役割と専門性の向上が必要不可欠であると、仕事を通じて深く実感するようになりました。今回はその背景を皆さんへのメッセージとしてお話しします。

私は現在、分析機器に搭載される半導体デバイスの開発業務に携わっています。理想の製品を実現するために、デバイス構造・回路設計・実装・シミュレーションなど様々な専門スキルを持った人たちと協力しながら開発に取り組んでいます。

大学時代は、機能的な物質の創成や解析を行う材料学を専攻していました。様々な元素と向き合いながら材料を合成して諸特性を解析する研究に没頭し、合成方法や原子組成により全く異なる特性を持つ材料を生み出せることに面白みを感じていました。その経験から、材料学における知識や創造力を培いましたが、デバイス開発においては材料学の役割はほんの一部に過ぎません。

初めのうちは、材料学は全く役に立たないと思い、材料関連以外のデバイス要素技術に対してイメージが膨らまず、開発が俯瞰できずにストレスを感じることもありました。しかし、設計や評価に取り組み、時には上司から助言をいただきながら勉強していくことで、製品の問題点や特性改善の方法を私の専門であった材料の視点から見出せることに気づくと、開発に対してより一層の面白みを感じるようになりました。

これは、材料と向き合ってその特性を貪欲に研究していた学生時代があったからこそ実感できた気づきだと思います。また、各人が自身の専門スキルを活かして協力し合うことで初めてデバイス開発がなされていることにも気づきました。つまり、魅力ある材料を合成するために多様な特性を持つ元素と原子間結合が不可欠であるように、個人の持つ専門性や多様な考え方が組織にとって必要だということです。今後は組織の中の自身の専門性をさらに高めるため、幅広い分野のスキルや考察力を磨いていきます。

フレッシャーズの皆さんも、様々な業務の中で分からないことに戸惑うこともあるかと思います。そんなときは、一度立ち止まり、自身のバックグラウンドと得意分野、苦手分野を再認識してみてください。すると、自身が発揮できる専門性や価値が見え始め、組織のためにそれらをどう活かせるか考えられるのではないでしょうか。きっと、より一層の面白みが目の前に広がって見えてくるはずです。

ヤマハモーターソリューション株式会社 大茂洋岳氏

ヤマハモーターソリューション株式会社

エンジニアリングソリューション事業部

ECMシステム部

大茂 洋岳

フレッシャーズの皆さん、こんにちは。入社後数カ月が過ぎ、そろそろ会社の雰囲気にも慣れてきた頃でしょうか。そして、将来はこういう仕事をしてみたいという夢を膨らませている頃ではないでしょうか。

私の会社は、ヤマハ発動機株式会社のITシステム子会社です。国内外にあるヤマハ発動機グループ拠点のITシステムの開発・運用を受託しています。

私がフレッシャーズ産業論文コンクールに挑戦して、早くも9年が経過しました。今は、会社の中堅メンバーに少しだけ足を踏み入れたかなという立場ですが、フレッシャーズの皆さんに伝えたいメッセージがあります。それは「経験は嘘をつかない」ということです。

入社直後は視野も狭く、自分の思い描いたイメージに固執し直進しがちです。そうならないように、会社の中のいろんな仕事を見て経験して、将来自分がどうなりたいかを再度見つめて欲しいと思います。

私は入社後、新入社員研修の中で様々な部署の業務内容を聞き、先輩方の働く姿を見て、配属を強く希望していた部署がありました。

しかし実際には思いもよらない部署への配属となったのです。その部署は、社内のITシステム開発を技術面で支える、縁の下の力持ち的な役割の部署でした。一つの開発プロジェクトの技術課題が解決すると、すぐ別のプロジェクトの支援に入り、そのシステムの本稼働を見届ける間もなく、次々とプロジェクトを渡り歩くような仕事です。

自分はITシステムの開発に携わる会社に入社した以上、業務アプリケーションのシステムエンジニアとして、開発の上流工程から下流工程までを通して担当できることを夢見ていました。同期達は皆、お客様と直接関わりながらシステム開発プロジェクトで活躍しており、当時はとてもうらやましかったと記憶に残っています。

最終的に、この部署には6年間在籍し、インフラから、設計・製造・販売といった多くのビジネス領域で技術支援を行ってきました。ここでは、現場のエンジニアや視点が違うマネジメントの皆さんとの本音の会話を通じて、通常の部署では経験できないことを、若いうちに経験できたのではないかと感じました。

その後、異動して現在の部署に所属することになるわけですが、ここでは当初抱いていたシステム開発の全工程を経験することができます。これまでの経験から得た視野の広さや、問題解決力を活かして、うまく立ち回ることができていると感じています。

希望と異なるからといってそれを避けてしまうのは、もったいないことだと思います。寄り道だと思っても、そこには自分が知らなかった景色が広がっているかもしれません。

若いうちだからこそ、失敗を恐れず、いろいろな経験ができるのです。「経験は嘘をつかない」これは本当だと思います。

JNC株式会社 小川裕喜氏

JNC株式会社

水俣製造所 動力部 動力課 動力係

小川 裕喜

フレッシャーズの皆様、社会人生活にはもう慣れましたでしょうか。研修に取り組まれている方、実務をこなしている方、様々な方がいらっしゃると思います。

これからの長い仕事生活の中で、遅かれ早かれ「この先輩のようになりたい」と、目標になる方が現れるのではないかと思います。その先輩から早く仕事を教われれば良いのですが、私のように「仕事は教わるな、盗め」と言われる事もあるわけです。

今回は、最近になって私自身が悩まされている「仕事の盗み方」の話になります。

結論から言うと、「まずは自分で盗みたい仕事を実践する、次に、先輩の仕事を観て答え合わせを繰り返す事」だと私は思います。この考えにたどり着いた「クラゲの絵」の話をしておきます。

友人と「クラゲを見にいこう」という話になり、水族館に行く機会がありました。そこで見たクラゲは、色鮮やかな光、透明感、繊細な触手など、とても美しく、水族館を出ても、印象に残ったままでした。絵を描くのが好きな私は、その感動を忘れないうちに描いてしまおうと水彩筆を握ります。

絵を描く基本は「観る、考える、描く」という3つのステップです。特に「観る」工程を疎かにすると、「描く」工程は上手くいかないことが多くなります。初めて作る料理で、レシピを見ないで料理をしても上手く作れないのと同じですね。

後日、写真に撮ってきたクラゲをよく観察していると、ある違和感に気付きました。私の絵には「浮遊するクラゲの動き」が全く感じられなかった点です。

絵で動きを表現するとき、重心をわざとずらす、歪ませるなどの描き方をよくしますが、初めから歪んで浮遊しているクラゲを、動きを出すように描くのは極めて困難でした。

描いては写真と比較し、観察しながらまた描く。最初はクラゲのどこをどう観れば良い絵に仕上がるか見当もつきませんでしたが、次第にクラゲの特徴、動きが観えるようになりました。これを機に気付いたのは「描いて、比較を繰り返さないと、本当に観るべきものは分からない」という事です。

最初のステップの「観る」は、「描く」があって初めて生きたものになります。描き上がった絵と実物の比較、答え合わせがとても重要な役割を果たします。

仕事も同じで、自身の実践があってこそ、先輩社員の匠の技から少しずつ要点が観えるようになるのだと思います。

フレッシャーズの皆様も、これから日々多くの業務を覚えていかなくてはなりません。是非、恐れず自身の実践の機会をたくさん作ってください。職場で目標になる方を早く見つけ、その方の仕事と自分の仕事を比較してみてください。何を観れば、その仕事が盗めるか、少しずつ分かってくる日が来るかもしれません。

ライオン株式会社 吉岡秀明氏

ライオン株式会社

国際事業本部 事業推進部

吉岡 秀明

フレッシャーズの皆さん、入社後の新生活はいかがでしょうか。希望通りの仕事について充実した毎日を送っている人、中には自分の希望とは違う結果になって悩んでいる人、様々だと思います。でもどうか焦らず、今の自分にできる事を精一杯継続し、そこで誰にも負けない一番の仕事をしてください。

仕事は面白いことも面白くないこともありますが、まずは、難しいことを考えずに目の前の仕事に真剣に取り組んでみてください。その一つ一つの延長に大きな仕事、なりたい自分があると思います。私がそう感じているエピソードを一つ紹介します。

私は入社前から、いつかは海外で働いてみたいという夢を持っていました。しかし、配属されたのは洗剤の原料を製造する工場の現場です。私に与えられたのは、ひたすらドラム缶や配管を洗浄する仕事です。自分の思い描いていた会社生活とは大きなギャップがあり、辛くて毎日会社を辞めようと思っていました。

しかし、ライオンで働くことを決めたのは自分自身。「なにくそ!」という気持ちでとにかく目の前の仕事に取り組みました。その後は様々な現場の仕事を経験後、技術開発部門に異動し海外での工場設立に携わりました。

プロジェクトが着々と進む中、いよいよ3日後から工場稼働という状況で大きな壁に突き当たりました。工場の配管の中に汚れが残っていたのです。一つの洗い残しも許されない中、稼働までの3日間で対処するには非常に困難な作業で、現場は大きな不安感につつまれました。

稼働の遅れは事業の悪化に、洗い残しは品質不良に直結します。ここで私は稼働に向けて新たな作業プランを立案し、それを確実に実行することで、予定通り稼働を開始することができたのです。これができたのは入社当時の経験があったからに他なりません。

この出来事以降は現地のメンバーからの信頼も上がり、チーム一丸となって問題解決に取り組むことができるようになりました。その一つ一つの積み重ねで現地の経営幹部にも認めていただき、夢であった海外駐在員として働くことができるようになったのです。

私がお伝えしたいのは、ただ我慢をして続けなさいということではありません。チャンスがあれば新たな道に進んでも良いと思います。ただ、仕事はやってみないとその本質は分からないし、無駄な経験というのはないと思います。

目の前の仕事に本気で取り組んでいるうちにその仕事が楽しくなるかもしれませんし、そうでなくても必ずスキル向上につながります。それを武器にして違う道に進むこともできるかもしれません。今日の仕事に真剣に取り組むこと、その先に無限の可能性が広がっています。

【お問い合わせ先】
日刊工業新聞社 フレッシャーズ産業論文コンクール事務局
〒103-8548 東京都中央区日本橋小網町14-1 TEL. 03-5644-7253 FAX. 03-5644-7261
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