「オゾン層保護・地球温暖化防止大賞」はオゾン層保護対策と地球温暖化防止対策の促進を目的として日刊工業新聞社が毎年実施している表彰制度です。国内外におけるオゾン層破壊物質や温室効果ガス(二酸化炭素を除く)の排出削減、回収、処理等の着実な実施及び、これらに関する調査、研究の進展に資すべく、オゾン層保護と地球温暖化防止の両面で不断の努力を重ね、顕著な功績をあげた産業界その他団体もしくは個人に対し、「経済産業大臣賞」「環境大臣賞」等を贈呈しています。

 第22回
オゾン層保護・地球温暖化防止大賞 受賞者
第22回 オゾン層保護・地球温暖化防止大賞贈賞式

経済産業大臣賞
「低GWPフッ素系溶剤の開発と実用化」
セントラル硝子株式会社
環境負荷の小さい新規溶剤ハイドロフルオロオレフィン(HFO)-1233zd
(Z)
を開発し、2015年10月から世界に先駆けて生産を始めた。これまで国内外の200社以上と用途開発を行い、金属部品の脱脂洗浄、電子部品の精密洗浄、医療器具へのシリコーン油塗布など、さまざまな用途で実用化を達成した。HFO-1233zdは、地球温暖化係数(GWP)1以下とオゾン層破壊係数(ODP)ゼロを両立させている。
清水正 セントラル硝子社長(右)と
田修三 経済産業省製造産業局長

環境大臣賞
「フロン漏洩防止システムの構築と普及」
一般社団法人日本冷凍空調設備工業連合会
 機器使用時のフロン漏えいを防止するため、ガイドラインを作成し点検方法を確立するとともに、講習会と試験を行い合格者に資格(現在の「冷媒フロン類取扱技術者」)を付与する制度を確立した。また、ろう付け部やフレア部など漏えいが起こりやすい銅管接続部の施工技術向上を目的として、中堅技能者を対象にフォローアップ講習会を実施したり、フロン排出抑制法を歌にしてテレビやラジオで点検の必要性を社会に呼びかけたりしている。
鳥波益男 日本冷凍空調設備工業連合会会長(右)と近藤智洋 環境省地球環境局長

優秀賞
「産業用CO2冷凍機の開発と普及」
日本熱源システム株式会社
 二酸化炭素(CO2)単独冷媒を採用した産業用冷凍機を開発、冷凍冷蔵庫や食品工場などに約120台を納入した。CO2は臨界温度が31度Cと低く、猛暑日が多い日本では冷凍能力が低下し実用化が難しいとの指摘もあったが、欧州メーカーから導入した技術をもとに5年がかりで課題を解決。フロン冷媒冷凍機に比べ消費電力を年間24%、CO2排出量を同64%それぞれ削減した。空冷式で災害時にも強く水道料金はほとんどかからない。
原田克彦 日本熱源システム社長(右)と
井水治博 日刊工業新聞社社長

優秀賞
「低GWP冷媒を適用した高効率ターボ冷凍機の普及」
三菱重工サーマルシステムズ株式会社
 GWP1のHFO-1233zd(E)を採用した高効率・省スペースのターボ冷凍機を開発、納入台数を伸ばしている。成績係数は定格6・3とハイドロフルオロカーボン(HFC)ターボ冷凍機に比べ3%向上させながら、設置の面積と容積は同等を維持した。これにより機械室を拡張せずにHFC採用機と入れ替えができる。温水45度Cのヒートポンプとしても使用可能で、飲料工場の低温加熱プロセスなど幅広いニーズに対応できる。
佐々倉正彦 三菱重工サーマルシステムズ取締役(右)と井水治博 日刊工業新聞社社長

審査委員会特別賞
「フロン漏えい防止体制の構築」
株式会社ニチレイ・ロジスティクスエンジニアリング
 ニチレイロジグループは全国に約80カ所の保管型物流拠点を持ち、冷凍設備能力は国内最大の約145万トンを有する。低温物流施設の設計・施工・管理を担うのがニチレイ・ロジスティクスエンジニアリング。2012年に専門チームを結成して冷凍機のフロン漏えい点検を強化し、自然冷媒機の導入を進めた。その結果、18年度は12年度に比べCO2換算で1万7190トンの漏えい量と3億円強の電力使用料を削減できた。
井藤勉 ニチレイ・ロジスティクスエンジニアリング社長(右)と関屋章 審査委員長




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 過去の受賞者一覧




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