近畿経済産業局主催

平成29年度 知財ワークショップ開催事業

定員30名 参加費無料

平成29年度知財ワークショップ開催事業 介護福祉分野における知的財産・標準化戦略セミナー
とき
2017年10月23日(月) 13:30~17:00
ところ
大阪工業大学 梅田キャンパス ロボティクス&デザインセンター
〒530-0013 大阪府大阪市北区茶屋町1-45 OIT梅田タワー8F

介護福祉分野においては、生活支援ロボット(介護ロボットなど)の安全要求事項を定めたJIS B 8445:2016が制定されたほか、新市場創造型標準化制度を活用して装着型身体アシストロボット(腰補助型)の性能要求事項に関する標準化が検討されています。また、生活支援ロボット実用化プロジェクトの結果、介護ロボットの安全確保を図るのが有効となっています。一方で、メーカーが介護ロボットの実証実験において、情報漏えいが発生するなど営業秘密の管理方法が課題となっており、知的財産の保護を意識した戦略的な取り組みが求められています。

本ワークショップでは、標準化ならびに開発戦略を意識した事業戦略のあり方に加え、介護ロボットメーカーなどの取り組みを通じて、標準化および知財保護を意識した開発を紹介します。併せて、講師と受講者による意見交換を実施し、これらの課題解決に向けて検討します。

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開催概要

日時
2017年10月23日(月)13:30~17:00
場所
大阪工業大学 茶屋町キャンパス ロボティクス&デザインセンター(大阪市北区)
受講料
無料
受講対象
介護機器メーカー、介護事業所、標準化活用支援パートナー機関など
定員
30名
主催
近畿経済産業局
問合せ先
平成29年度知財ワークショップ開催事業事務局(日刊工業新聞社)TEL(06)6946-3372

プログラム

解説1介護ロボットの事業化の課題と知財・標準化を意識した事業戦略(50min)

講師:大阪工業大学 ロボティクス&デザインセンター センター長本田 幸夫

ロボットをはじめ各種先端テクノロジーの導入を起点に介護現場におけるサービスイノベーションを興そうとする動きがあります。

「解説1」では、医療機関での服薬業務を中心にサービスイノベーションを達成した講師が、ロボット等で経営効率の改善につなげるための要点を解説します。

また、講師は「ロボット介護機器導入実証事業」(経済産業省)において、介護ロボットの効果判定および測定手法を構築し、介護ロボットの上市に寄与した。このような標準的な手法を開発に適用する効果を紹介します。さらに、各種ロボットの医療機関への導入実績等を踏まえつつ、医療・介護ロボットの実証実験時における営業秘密の管理など知財保護も助言します。

解説2介護ロボット導入促進に向けた実証実験の進め方(40min)

講師:テクノエイド協会 企画部五島 清国

介護ロボットの開発において、介護事業者とメーカーとの間に大きな乖離があり、事業化を難しくしています。テクノエイド協会では、「ロボット介護機器導入実証事業」(経済産業省)の事務局として中小企業によるロボット介護機器の開発や実証実験等を支援。介護事業者とメーカーとの橋渡し役を担うことで、介護ロボットの導入促進に寄与しています。

「解説2」では、中小企業が介護機器を開発する際に留意すべきポイントや福祉用具・介護ロボットの実用化状況、同分野への新規参入の可能性を紹介します。また、同協会等が主催する「介護ロボット導入高齢事例表彰事業」を通じて、介護ロボットを起点としたサービスイノベーションの進め方にも言及します。

解説3テクノロジーを用いた新しい介護サービスと求められる介護ロボット(40min)

講師:オリックス・リビング 代表取締役社長森川 悦明

ロボット介護機器をはじめテクノロジーの導入に積極的なオリックス・リビングでは、「ノーリフトポリシー(抱きかかえない介護)」の実践と不運な事故を回避するための見守りにより、顧客(要介護者)には安心に包まれた生活を、従業員(介護者)には長期にサービスに従事できる環境をそれぞれ提供しています。介護サービスの業界において、このような顧客満足度と従業員満足度の両立を達成した例はまだまだ少ないです。

テクノロジーの導入・運用により新たな介護サービスを構築しつつある同社から、それを可能する経営理念、導入したテクノロジーによってもたらされた業務改革を紹介します。

解説4安全認証を軸とした介護ロボットの事業戦略とその有効性(50min)

講師:RT.ワークス 代表取締役社長藤井 仁

講師:日本品質保証機構 認証制度普及室浅田 純男

RT.ワークスは、ロボットアシストウォーカー「RT.」シリーズを展開。2015年と2017年にパーソナルケアロボットの国際規格「ISO 13482」にもとづく安全認証を取得し、ISO標準を利用した事業展開を行っています。同社の藤井氏からは、介護ロボット事業において安全認証の取得する意味と認証制度を利用する利点を解説します。併せて、実証実験時における情報漏えいなど営業秘密の管理方法にも言及します。

また浅田氏からは、認証機関の立場から、生活支援ロボットの安全認証取得を前提とした開発のあり方から、安全コンセプトの構築にかかる要点までを紹介します。加えて、JIS B 8464-1:2016の規格が定める安全要求事項の読み方や同規格の活用方法にも言及します。

両者の解説を通じて、中小・ベンチャーがJIS/ISO規格に即した開発を実施し、かつ安全認証を取得するメリットを掴んでいただきます。

解説5新産業を起点とした標準化ビジネス強化への試み(10min)

講師:日本ロボット学会 産学連携委員今堀 崇弘

わが国では国際的に通用する認証機関の育成が課題となっています。2009~13年度実施の生活支援ロボット実用化プロジェクトにおいては、認証機関と研究機関が連携して「生活支援ロボット」という新市場を対象に試験方法や認証手法を包括的に構築。認証ビジネスの垂直立ち上げを図ることで、国際的なアドバンテージを得ました。同プロジェクトの狙いを通じて標準化・認証ビジネスの現状に加え、認証ビジネスの強化に向けた解題を紹介します。

総合討論(30min)

  1. 介護ロボットの事業戦略
  2. 新市場創造型標準化制度を活用した標準化への取り組み
  3. 介護ロボットの実証実験時における営業秘密の管理など知財保護
※受講者の課題等を踏まえて討論内容を調整いたします。

開催場所

大阪工業大学 梅田キャンパス ロボティクス&デザインセンター

〒530-0013 大阪府大阪市北区茶屋町1-45 OIT梅田タワー8F

  • JR「大阪」駅から徒歩5分
  • 阪急「梅田」駅から徒歩3分
  • 阪神「梅田」駅から徒歩7分
  • 御堂筋線「梅田」駅から徒歩5分
  • 谷町線「東梅田」駅から徒歩5分
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