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DMG森精機、自律走行搬送ロボ 位置決め誤差1mm

 
AGVの最大搬送質量が200kgのWH―AGV5

AGVの最大搬送質量が200kgのWH―AGV5

 DMG森精機は9月22日、自社開発の無人搬送車(AGV)と協働ロボットを組み合わせた自律走行型搬送システムを10月1日に発売すると発表した。従動輪が常に接地する構造にしたことで最大高さ35ミリメートルの段差を乗り越えられる。工作機械への加工対象物(ワーク)の着脱や工場内の搬送に加え、生産計画変更に柔軟に対応できる。

 発売する「WH―AGV5」は、幅700ミリ×長さ1030ミリ×高さ1750ミリメートルで、AGVの最大搬送質量が200キログラム、ロボットハンドの最大可搬質量が5キログラム。価格は1980万円(消費税抜き)から。2022年に20台の販売を見込む。

 ロボットアーム先端に搭載のビジョンセンサーによりプラスマイナス1ミリメートル以下の位置決め精度を実現。レーザースキャナーによる検知で人や障害物への衝突を回避でき、安全フェンスは不要。レーザー測域センサーを用いたガイドレス走行で、設備のレイアウトや生産工程の変更にも柔軟に対応できる。走行レールの敷設が不要な無軌道型AGVは変種変量生産に対応し、需要が高まる。ただ、停車位置決め精度が数十ミリメートル程度で、高精度が求められる工作機械へのワーク着脱には導入が難しかった。

(日刊工業新聞電子版 2021年9月23日付)