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トーヨーエイテック、歯車研削盤参入 EV向け高精度加工
トーヨーエイテック(広島市南区、早野祐一社長)は、電気自動車(EV)向けなどで高精度な歯車需要が拡大していることから、歯車研削盤に参入した。歯車メーカーなどに営業活動を始めた。内面研削盤と半導体用のワイヤソーに加え、歯車研削盤を工作機械事業の第3の柱にする考えだ。
同社は2012年に歯車研削盤「TGG―26=写真」を開発したが販売実績はない。その後改良を重ね、歯車の加工精度を高めてきた。EVは静粛性の高さから、量産歯車でもノイズ低減に高精度加工が求められる。ロボット向け減速機などでも高精度加工の需要拡大が見込まれる。歯車研削盤は海外メーカーが強いという。トーヨーエイテックは性能に加え、国内生産やトラブルへの素早い対応など保守サービスの強みをアピールする。後発なので競争力のある価格設定とする考えで、初年度は数台の販売を見込む。
10月に名古屋市で開催の工作機械見本市「メカトロテックジャパン2021」に出展する。同社は20年3月期の売上高が275億円で、このうち工作機械事業が175億円を占めた。
(日刊工業新聞電子版 2021年6月17日付)