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橋本テクニカル工業、電源なしで超微細気泡発生 空気が動力源、詰まり抑制効果向上

 

 橋本テクニカル工業(富山市、橋本直幸社長)は、工作機械の加工液に超微細な気泡(ウルトラファインバブル)を発生させ、冷却や目詰まり抑制の効果を高められる装置「異次元くん」について、電源なしで使える「エアブロータイプ=写真」を発売した。エアブロー発生装置が送る空気を動力源にする。

 同装置がある環境下であれば、電源の取り回しを気にせずに使用できる。価格は180万円(設置費、消費税抜き)。年間50台の販売を目指す。

 既存の旋盤やマシニングセンター(MC)、研削盤の加工液タンクのうち、使用後の汚れた加工液をためるダーティータンクから加工液を吸い込み、スラッジを処理して清浄化する。

 その後、加工液内に最小径13・7ナノメートル(ナノは10億分の1)のウルトラファインバブルを発生させ、加工液タンクの中で清浄な液をためるクリーンタンクに戻す。

 従来機からポンプを省いたことで静音性が高まり、発熱も少なくなった。エアブロータイプは異次元くんの利用者である大手メーカーの要望で開発。工作機械周りに設置されることが多いエアブロー発生装置に着目、ポンプの代わりの動力源に活用する機構にして、電源を不要にした。

(日刊工業新聞電子版 2021年9月8日付)