トップページ > 製造現場の洗浄Q&A

質問1

新たに湿式の洗浄工程を導入(あるいは現状工程の改善)をしたいのですが、どのような点に着眼したらよいですか。具体的に教えて下さい。
省エネ化やコスト低減など、環境に優しく、なおかつ合理的な洗浄工程が望まれています。洗浄工程における工程設計や工程改善の参考として、主な確認事項を以下に示します。
①洗浄の目的は明確か(洗浄を廃止した場合の問題点を整理する)。
②要求される洗浄品質(清浄度規格)は規定されているか。
③清浄度規格の根拠はあるか。
④汚れが付着する工程は特定されているか。
⑤前工程において洗浄への負荷軽減がされているか。
⑥後工程において付着汚れの影響が少なくなるような配慮がされているか。
⑦洗浄条件は規定されているか。
⑧洗浄条件の上下限も規定されているか。
⑨洗浄条件の管理は実施されているか。
⑩洗浄剤の濃度管理方法や補給要領は規定されているか。
⑪定期的に洗浄後の品質は検査しているか。
⑫現状の洗浄品質は要求される清浄度規格に対し過剰となっていないか。
⑬洗浄液の更新インターバルは規定されているか。
⑭洗浄液の更新インターバルを延長する対策は実施しているか。
⑮洗浄液の浄化装置を設置している場合、所定の液性状や回収率が確保されているか。
⑯洗浄前の汚れの状態に変化はないか。
⑰洗浄液のロスや持ち出し量を低減する工夫はしているか。
⑱洗浄剤の選定理由は明確か(適正を検証する)。
⑲洗浄液の循環方法や洗浄姿勢など洗浄効率を向上させる工夫はしているか。
⑳洗浄工程から発生する廃油、廃液などの再利用を検討したか。

ページの先頭へ

質問2

洗浄評価とはどのようなものですか
洗浄工程を設計する場合、最も重要なことは被洗浄物の要求品質(清浄度)を明確にすることです。洗浄に要求される清浄度は、被洗浄物にとって適正なものでなければなりません。当然、過剰な清浄度を設定すると洗浄のコストアップにつながります。また、「汚れなきこと」といった曖昧な設定も不適切です。すなわち要求される清浄度を定量的に見極めることが、合理的な洗浄工程を設計できることになります。この清浄度の確認作業を「洗浄評価」と呼んでいます。例えば、金属加工部品の洗浄では、加工油の脱脂や加工時に発生する切粉などの異物除去が洗浄の目的となります。被洗浄物に付着した油分量の評価では、付着汚れを有機溶剤などで抽出し、分光光度計を用いた吸光度法で抽出液中の油分量を定量します。また、異物などの固形物汚れは、抽出液をメンブレンフィルターでろ過し秤量する評価を行います。なお、洗浄評価といっても洗浄の現場では、清浄度だけでなく洗浄液や洗浄装置の評価も必要となります。

ページの先頭へ

質問3

洗浄工程の省エネ、省資源化を図る具体的な事例はありますか。
 省エネ・省資源を追究することは、環境に優しい洗浄工程の実現に加え洗浄コスト削減にもつながります。湿式洗浄では、洗浄液の加温や液切り乾燥に要するエネルギーの使用が多いことが特徴です。省エネ、省資源化の着眼点として、①エネルギーの転換、②操業方法の改善、③ロス防止・再利用、④負荷軽減・高効率化、に大別されます。洗浄工程の場合、設備構造の見直しや現場的な改善で効果を出すことも可能であり、洗浄装置の設計や洗浄工程改善の参考にして下さい。

ページの先頭へ

質問4

異物除去を目的とした洗浄において、被洗浄物に残留した微粒子(パ-ティクル)を評価する手法にはどのようなものがありますか。
 自動車部品の洗浄では、評価したい試料(部品)に付着した粒子を検査液へ抽出し、その抽出液中の粒子を測定しています。検査液は、フッ素系やアルコールなどの有機溶剤あるいは蒸留水や防錆剤を数%添加した水溶液などを素材への影響を考慮して選定します。粒子の抽出作業は、試料を検査液に浸漬し一定条件で超音波洗浄を行ったり、試料表面へ検査液を掛け流すことにより粒子を抽出します。この抽出液を液体用のパーティクルカウンターで、粒子径毎の粒子数(粒度分布)を測定し、作動油中の粒子を管理する汚染度等級(NAS1638)などで表したりします。あるいは、抽出液をメンブランフィルター(0.45~10μm)でろ過し、フィルター上に採取した粒子の粒度分布を画像処理装置などで観測する方法もあります。さらに簡便な評価としては、抽出液をろ過する前後のフィルターの重量差より、採取した粒子の重量(W)を測定することもあります。


なお、これらの検査手法は、抽出の要領によって評価結果のバラツキが大きくなります。したがって、抽出条件や手順を規定することが不可欠です。また、抽出作業を行う環境や抽出液由来の評価結果への影響も見極め、評価手法を適正化することが肝要です。

ページの先頭へ

質問5

アルカリ洗浄やめっきなどの表面処理における水洗工程の基本的な考え方を教えて下さい。
 洗浄や表面処理における水洗工程の目的は、被処理物に付着した処理液(薬液)を次工程に持ち込まないように洗い流す(すすぐ)ことであり、要求される水洗品質の確保と効率的な水洗条件を設計することが必要です。 通常表面処理における水洗工程は、一槽以上の複数槽を設ける多段水洗方式が行われます。水洗方式には、並列方式と向流(直列)方式があります。めっきなどの表面処理では、後者の多段向流水洗方式が多く用いられます。多段向流水洗方式における給水量は、式(1)のように近似することができます。
 すなわち、水洗工程を多段化することで単純に給水量を減らすことができることを示しています。さらに前工程の薬液濃度(C)を低濃度化することや薬液のくみ出し量(θ)を低減させることでも、給水量を減らせることが分かります。なお、水洗効果(R)を高く設計することは過剰給水につながるので、その見極めが水洗工程の設計の重要なポイントとなります。

ページの先頭へ

質問6

防錆油を塗布した金属部品が、保管中に腐食してしまうことがあります。NaCl 等の腐食を促進するような物質が付着した金属部品に、防錆油を塗布するときの注意点は何でしょうか?
 一般に、防錆油は清浄な金属表面に塗布されると、金属表面に数μm 程度の薄い油膜を形成し、(1)外部から飛来付着する腐食促進物質の金属表面からの遮蔽作用、(2)防錆油を塗布する時点で金属表面に存在する腐食促進物質を含む水を表面から排除する水置換作用、(3)表面から排除或いは外部から侵入した腐食促進物質の可溶化作用等により、数週間から数年間にわたって、工場など屋内保管中の金属部品の腐食を抑制します。そのため、予め金属表面上に NaCl 等の腐食促進物質を含む水が微量に存在しても、少量であれば後から塗布した防錆油が無害化して腐食を抑制することは出来ます。しかし、防錆油を塗布する時点ですでに腐食が始まっている場合、並びに水置換が完全に出来ないような部品形状・腐食促進物質の種類である場合には、防錆油の効果が発揮できず短期間に腐食する懸念があります。また、金属表面の NaCl 水溶液等の腐食促進物質を金属表面から完全に置換・可溶化して無害化出来たとしても、塗布直後に腐食促進物質を油中に可溶化していることで、保管中に外部から侵入する腐食促進物質を無害化出来る能力・期間は低下してしまいます。
 したがって、金属部品に防錆油を塗布する際には、腐食促進物質が付着した部品表面を各種洗浄剤で洗浄するなど出来るだけ清浄にして頂くことが、防錆油本来の能力を発揮させることに繋がります。特に、NaCl 水溶液等の腐食促進物質が付着した金属部品、更には水系加工油で加工した部品を長期保管する場合には、水置換性の高い洗浄油や短期防錆油で洗浄した後に長期防錆油を塗布することをお薦めします。
 合わせて、塗油、梱包、保管方法や防錆場所・期間、後工程等を考慮して適切な防錆油を選定することが、保管中・輸送中の金属部品をさびや腐食・変色・ステイン等のトラブルから守ることに繋がります。

ページの先頭へ

質問7

エアゾール検査で50℃の水槽へ浸漬後にエアブローして保管。鉄製のエアゾール管上部が錆びる。ごく薄い油膜で検査して悪影響がない防錆油はありますか。
 水槽中で既に錆発生の原因が生じている可能性があるので、まず水槽中へ水系防錆剤を添加します。対象材が鉄製とのことですのでアルカリタイプを推奨します。アルカリは鉄表面上に保護皮膜層を形成して初期錆を防止します。
 次のエアブローの工程ですが、圧縮空気中に水分があると付着して錆が発生しやすいのでご注意下さい。
 エアブロー後は、JIS K 2246 NP-3に規定される水置換性を有する溶剤希釈形さび止め油を用いることを推奨します。主に中間工程の錆止めに使用される防錆油であり、低粘度で薄い防錆油膜が吸着し、急速な水置換を行い金属表面に残存した水分を除去します。
 金属表面に残ったアルカリ液に対しても安定で充分な防錆力を発現するタイプもあり、完全な水洗いができない場合の他、水洗い後で濡れたままの金属表面への防錆にも有効です。

ページの先頭へ


出典元:(Q1〜Q5)日本産業洗浄協議会/(Q6〜Q7)日本防錆技術協会

ページの先頭へ

出展検討アンケート・資料請求フォーム

出展検討アンケート・資料請求フォーム

出展検討アンケート・資料請求フォーム

  • 開催にあたって
  • 開催要領
  • 出展対象・展示ゾーン
  • 出展申込要領
  • 展示要領
  • ご出展のメリット
  • ワークショップ
  • 前回出展者・来場者データ
  • 過去の出展者一覧
  • ロゴダウンロード
  • 会場アクセス
  • お問い合わせ
  • HOME

2017結果報告書

2018招待券予約入力フォーム

前回展示会

2017洗浄総合展