JST-ACCEL「高速画像処理を用いた知能システムの応用展開」(研究代表者:石川正俊、プログラムマネージャー 岸 則政)では、人間の目と脳をはるかに越える1秒間に1000枚の画像処理を開発し、それを用いることで、新たな知能システムの研究開発を行ってきました。その応用分野は、バイオ・医療/FA・検査、高速ヒューマンインターフェース、自動車・交通、高速アーカイブ、セキュリティ等、多岐にわたり、それぞれの分野で新たなブレークスルーをもたらしてきました。
このACCELプロジェクトの特徴の一つに、企業と連携してACCELより生まれた研究成果を社会的価値の創造へ繋げる取り組みも行ってまいりました。高速画像処理チップ並びにシステムはもちろんのこと、高速プロジェクター、空中ディスプレー等のデバイス技術とともに、ダイナミックプロジェクションマッピング、眼底カメラ、高速3次元形状計測、高速質感計測、トンネルの壁面検査、高速動的3D顕微鏡、自動運転用認識システム、セキュリティシステム等、幅広い分野で製品化を目指しており、一部は既に製品化されています。
本シンポジウムは、これまで5年間の取り組みをご紹介すると共に、近未来における新しい知能システムの実現とその未来、関連技術の応用展開について多様な視点でご紹介するものです。
人間をはるかに越える知能システムという未来の技術の実現が、すぐそこにあります。多くの方にその新しい世界を見ていただければ幸いです。
2021年3月1日(月)9:30~18:00
(3月3日〜17日まで、アーカイブで配信致します)
講演、デモはオンライン(ZOOM)、別途質問も受け付けます。
アーカイブは動画配信サービス vimeoにて行います。
JST-ACCEL「高速画像処理を用いた知能システムの応用展開」プロジェクト
東京大学情報基盤センター 石川グループ研究室
9:30 - 9:40
挨拶
松本洋一郎JST-ACCEL 研究開発運営委員会 委員長(東京理科大学 学長)
9:40 - 10:00
高速画像処理技術の基盤構築と応用展開
石川正俊東京大
10:00 - 10:20
ACCELプロジェクトの概要
岸則政東京大/JST
10:20 - 10:40
高速知能システムのための高速プロジェクタ
渡辺義浩東工大
10:40 - 11:00
運動追従投影機能を内蔵するインテリジェント高速プロジェクタ
鏡慎吾東北大
11:00 - 11:20
スポーツにも達する高速広域投影技術
末石智大、宮地力東京大
11:20 - 11:40
シースルー構造を有する全周型空中インターフェースの開発
山本裕紹、八杉公基宇都宮大
11:40 - 12:00
高速小型3次元スキャナ
田畑智志東京大
12:00 - 13:00
休憩
13:00 - 13:20
質感に迫る計測技術
宮下令央東京大
13:20 - 13:40
アクティブビジョンによる高速内部変状検査システム
早川智彦東京大
13:40 - 14:00
マイクロ秒フォーカス制御による高速動的3D顕微鏡
奥寛雅群馬大
14:00 - 14:20
自撮りできる高速ビジョン応用小型眼底カメラ
太田淳、竹原浩成奈良先端大
角博文東京大
14:20 - 14:40
休憩
14:40 - 15:00
高速ビジョンを用いた車載画像処理システム
妹尾拓広島大
平野正浩東京大
15:00 - 15:20
マルチモーダルインタラクションによる人間機械協調
山川雄司、黄守仁東京大
15:20 - 15:40
セキュリティ応用のための高速ビジョンネットワークシステム
山川雄司、金賢梧東京大
15:40 - 16:00
高速ビジョンを用いた広域サーベイランス
石井抱広島大
16:00 - 16:20
休憩
16:20 - 16:30
デモ運動追従投影機能を内蔵するインテリジェント高速プロジェクタ
東北大鏡研究室
16:30 - 16:40
デモ高速知能システムのための高速プロジェクタ
東工大渡辺研究室
16:40 - 16:50
デモシースルー空中インターフェース
宇都宮大山本研究室
16:50 - 17:00
デモ高速広域投影システムによるスポーツ応用
東京大石川グループ研究室1
17:00 - 17:10
休憩
17:10 - 17:20
デモElaMorph projection: ダイナミックプロジェクションマッピングによる弾性の付加
東京大石川グループ研究室2
17:20 - 17:30
デモインフラ点検技術の高度化に向けた補償光学系による浮き・剥離検査システム
東京大石川グループ研究室3
17:30 - 17:40
デモ自撮りできる高速ビジョン応用小型眼底カメラ
奈良先端大太田研究室
17:40 - 17:50
デモ複数人物・対象を同時認識するマルチスレッドアクティブビジョン
広島大スマートロボティクス研究室
17:50 - 18:00
挨拶
石川正俊東京大
講演・デモの内容に関するご質問もお受け致します。ご質問は、講演・デモ終了後、以下のメールアドレスにお寄せください。
JST-ACCEL「高速画像処理を用いた知能システムの応用展開」シンポジウム運営事務局
accel@media.nikkan.co.jp※どの登壇者宛の質問かを、ご所属とともに明記ください。
※少しお時間をいただきますが、ご返信させていただきます。
東京大学 情報基盤センター 石川グループ研究室で研究開発が進められている「高速ビジョン」の実用化をミッションに、東大発のテクノロジー・カンパニーとして、2009年エクスビジョンは誕生しました。現在も 石川グループ研究室と、テクノロジーと人材の両面で継続的に連携しながら、高速ビジョンの事業化を進めています。
FA分野では、製造ラインの物体の動きや特徴をミリ秒単位で高精度に取得することで、ラインスピードを犠牲にしない製品の全量検査の実現や、毎秒1000回以上の情報取得が可能な知能ロボットの目として利用する事等で、自律的な高速動作を可能とする技術/ソリューションの提供を進めています。
エンターテインメント分野では、高速に動く対象物に動画を遅延なく投影するアクティブ・プロジェクション・マッピング、実空間を高速に移動する物体をVR空間に融合させ、より高い没入感を実現するゲーム開発の為のプラットフォーム等を提供しています。スポーツサイエンス分野でも、ボールや選手の動きをリアルタイムに解析・表示する次世代トレーニングシステムの開発/提供を進めています。
例えば、ばら積みされた1mm大の極小部品を、動いている3次元曲面上に、向きをそろえて高速かつ正確に実装する。こんな芸当が可能なロボットが今現在、存在するでしょうか?
不規則に変化する状況の下、定まらない対象を正確に捕捉・認識するには、「視覚」すなわちビジョンセンサーが欠かせません。そして、得られた視覚情報をロボットのリアルタイム制御に用いるには、「頭脳」すなわち極めて高度で高速な画像処理技術が求められます。ニコンはこれらの技術に磨きをかけ、近い将来、人間の賢さと、人間を遥かに上回る速度・正確性を兼ね備えたビジョンロボットを実現し、社会に貢献したいと考えています。
現在NECグループは、情報通信におけるデータやデジタルテクノロジーを活用して、私たちの暮らしやビジネスをより良く変えるデジタルトランスフォーメーションを進め、社会に不可欠なインフラシステム・サービスを高度化する社会ソリューション事業に注力しています。
高速画像処理領域においては、NEDOプロジェクト※の一環としてNEC独自の深層学習型高速認識AIを実現しました。本AIによって、毎秒100個以上のペースで流れる多様な錠剤を止めることなく高速カメラ(1000コマ/秒)で撮影しリアルタイムに判別できます。
NECは、安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指します。
※NEDOの委託業務(JPNP16007)
〒103-8548 東京都中央区日本橋小網町14-1 日刊工業新聞社 デジタルメディア局
JST-ACCEL「高速画像処理を用いた知能システムの応用展開」シンポジウム運営事務局