スマートグリッド展2010

スマートグリッド展2010 English

開催にあたり

主催者挨拶 日刊工業新聞社
取締役社長 千野俊猛
取締役社長
千野 俊猛
 私たちが社会の中で毎日を安心して暮らしていける理由のひとつは、安定したエネルギー供給を信頼しているからです。住宅やオフィス、工場などで、当たり前のように使っている電気、ガス、石油などのエネルギーや資源は、その利用の中で大量のCOを発生させています。地球環境問題を意識した循環型社会の構築、持続可能な社会づくりには、省エネルギーを徹底させ、再生可能エネルギーの利用を拡大していくことが重要です。エネルギー利用の課題、そして地球温暖化防止への早急かつ思い切った対策の一つとして“スマートグリッド”という新しい概念がいま、実現されようとしています。
 “スマートグリッド”を、新しいビジネスの創出と捉えたとき、エネルギーの流れの川上から川下まで非常に幅広い業種を網羅した一大産業となりえます。その革新的な技術を活かした街づくりの先に、私たちの社会の未来も豊かで明るいものだと感じることが出来るのではないでしょうか。
 エネルギーの供給と同様に、その高い品質と安定力、機能を求められながら環境対策への厳しい要求があるのが自動車です。産業革命を経て、動力が蒸気からガソリンに代わった大きな変革が、今まさに再来しています。電気、燃料電池、水素燃料など、次世代型自動車への移行が始まっています。ガソリンエンジンから次世代型の自動車へ、ものづくりの在り方に知恵と技術をもって、しかもグローバルな競争の中で発展していかなければなりません。
 このたび、「スマートグリッド」と「次世代自動車」をテーマに専門展を同時開催する運びとなりましたのも、こうした時代の大きな流れと産業のうねりに応えたものです。注目の高い2つのテーマに関する企業・団体が一堂に会し、開催規模は両展合わせて186社・団体、528小間になりました。それぞれの出展ブースでは独自に開発された最先端の技術、知恵、ソリューションが数多く出品されます。未来の街づくり・社会構築への大きな期待と関心の高さの表れと受け止め、関係各位に改めて感謝申し上げます。
 さて、日刊工業新聞は1915年の創刊以来、一貫して日本の産業、特にものづくりに関する情報を発信してまいりました。時代の要請とともに、ものづくりの在り方の変遷はあっても、私どものスタンスは揺るぎません。日本の基盤産業であるものづくりを支え、応援し、日本だけでなく世界に対しても信頼と責任、迅速で確実な情報をこれからもお届けいたします。また、新聞報道、専門誌・雑誌の発行、セミナー・シンポジウムの実施、電子メディア、そして国内各拠点での各種展示会の開催により、企業・団体の最新技術や製品、イノベーションを来場者の皆様にご覧いただく機会をこれからも提供して参る所存です。
 最後に、本展の開催にあたり、後援と協賛を賜りました関係諸団体・機関、またご出展やご来場をいただいた多くの方々の益々のご発展を祈念いたします。



共催者挨拶 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
理事長 村田成二
理事長
村田 成二
 未来の快適で充実した社会、豊かな世界を創っていくことは我々に課せられた大きな課題です。そして、日本にはそのような社会作りに貢献する底力があると信じています。しかし、このような未来社会を実現するためには、個々の技術を磨くだけでなく、これら技術を結集し、トータルとしての価値を高めていく大胆な発想と対応-パラダイムシフト-が必要です。エネルギーの分野では、双方向通信を可能とするIT技術をも活用し、ライフラインとしてのエネルギーの品質を確保しつつ、より便利な、より信頼性の高い、よりクリーンなエネルギー・システムを追求することが必要であり、これこそがスマートグリッドです。
 すでに欧米先進各国においては、スマートグリッドの導入に向けた官民を挙げた対応が進められています。また、中国やインド等の新興国においても、インフラ整備の柱として強い関心が持たれており、この新たな技術の導入に伴う市場獲得に向けた熾烈な主導権争いが始まっています。優れた技術力を有する日本として、国際的に通用するシステム技術の提供や国際標準化議論への参画などを通じ、国際市場に積極的に進出し、未来社会の構築に貢献していくことが喫緊の課題です。
 NEDOは、かねてより、スマートグリッドのコアとなる新エネルギー、省エネルギー、蓄電池、情報通信などの様々な技術開発を行うとともに、再生可能エネルギーの大量導入に伴う系統連系技術の国内外における各種実証研究に取り組んで来ております。これらを引き続き積極的に推進し、官民の様々な技術や知見のシナジーにより一層の成果を上げることが出来るよう努力します。この動きを後押しすべく、今年4月に「スマートコミュニティ・アライアンス」を立ち上げました。NEDOはこの事務局として、これまでの技術開発・実証の成果や、海外機関等とのネットワークをも活かしつつ、日本のスマートグリッド技術の世界展開を後押ししていきます。
 スマートグリッドは日本の総合力を発揮する舞台です。様々な業種が一堂に会するこのスマートグリッド展を、エネルギー対策、温暖化対策、社会インフラ整備、都市づくりにおける市場の創出、日本経済の発展、さらには、快適で豊かな世界の構築に向けて、関連企業・団体等の有意義な情報交換の場として活用していただけることを願っております。

開催概要


スマートグリッドで未来創造

 地球温暖化対策の重要性が世界各国で強く意識される中、太陽光発電など自然エネルギーへの期待は高まるばかりです。蓄電池を伴った電化の進展や電気自動車の導入など、家庭やビルでの電力消費の姿も今後は様変わりしていきます。こうした電力の需要と供給をITによって効率的に調整する新しい送配電網、スマートグリッドを制する国や企業が競争力を発揮していくことは間違いありません。スマートグリッドは新時代における企業や国民生活の変化を映し出す「次世代の鏡」と言えるでしょう。新たな〝街づくり〟の有力なツール。それがスマートグリッドです。

 日本企業はスマートグリッドを構成する機器やシステムについて強い競争力を持ちます。家電や情報機器、さまざまな部材からなる太陽光発電パネル、蓄電池、電気自動車、家庭ごとに電力と情報を中央制御する際に必要不可欠なID認証機器・サービスに至るまで、可能性を持つ分野は数え切れません。送配電が高度に安定する日本で新たな産業と社会を構築できれば、そのシステムは先進国、発展途上国を問わず世界各地で切望されることにもなります。

 電力網のみならず、社会を情報化し、あらゆる産業を取り込むスマートグリッドの覇権をめぐる競争はもう始まっています。この流れは止まりません。いま、世界で戦える新たな日本産業を生み出すチャンスがわれわれの目の前に広がっています。スマートグリッドで未来の街を創り出す。世界のどこにもなかった製品や部材、サービス、システムあるいはビジネスモデルを有し、チャレンジングスピリットに充ち満ちた関係各位の参加を心よりお待ちしております。

日刊工業新聞社

名称 スマートグリッド展 2010
Smart Grid Exhibition 2010 (SGE’10)
テーマ エネルギーソリューションが拓く未来のまち
会期 2010年6月16日(水)~18日(金)
会場 東京ビッグサイト 東2・3ホール
開催時間 10:00~17:00
入場料 1000円(招待券および公式HP事前登録者は無料)
主催 日刊工業新聞社    共催  : 独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
後援 内閣府、経済産業省、環境省、総務省、国土交通省、(独)産業技術総合研究所、(社)共同通信社
   
(順不同) 
協賛 (社)電子情報技術産業協会、 (財)日本情報処理開発協会
(独)科学技術振興機構、 (財)電力中央研究所、 電気事業連合会、 (社)日本電気協会
(財)新エネルギー財団、 (社)電気通信協会、 (財)省エネルギーセンター、 (社)電気通信事業者協会
(社)日本電機工業会、 (社)日本ガス協会、 (社)電池工業会、 日本太陽エネルギー学会
(社)電気学会、 (社)日本電気計測器工業会、 (社)電気化学会
(社)太陽光発電協会、 (社)日本風力発電協会、(一社)情報通信ネットワーク産業協会
(社)ソーラーシステム振興協会、 (社)日本機械工業連合会、 (社)日本建築学会
(社)日本エネルギー学会、(社)住宅生産団体連合会、 (社)日本建設業団体連合会
日本風力エネルギー協会、 (財) 日本規格協会、NPO法人 産学連携推進機構
   
(順不同) 
同時開催展 次世代自動車産業展2010(A-NEXT2010)
     

スマートグリッドによって生まれるエネルギーネットワーク

スマートグリッドが普及することによって

1. 電力の双方向のやり取りが可能になる。
2. スマートメーターを通じて、電力コストや流通状態が「見える化」される。
3. 再生可能エネルギー(太陽光・風力など)の導入が進む。
4. 電力需要の平準化が促進される。
5. 各種電力インフラの設備利用率が高まる。

低炭素社会の実現・新産業・新ビジネスモデルの誕生

低炭素社会の実現・新産業・新ビジネスモデルの誕生

ページの先頭へ