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第34回 受賞者

発明大賞本賞
緩み止めナットのハードロックナット
ハードロック工業株式会社
【受賞者】
代表取締役社長 若林克彦
所在地:大阪府東大阪市 TEL.06-6784-1131
代表取締役社長
若林 克彦 氏
究極の緩み止めナットで世界を視野に
 ねじは必ず緩むという常識を覆し、世界で唯一、緩まないナット「ハードロックナット」が誕生して今年で36年目となります。緩み止め第一号の「Uナット」では、削岩機等の激しい振動・衝撃が発生する箇所では効果がなく、ナットが緩むというクレームが頻発。日々悩まされていたところ、ふと神社の鳥居にクサビが打ち込まれていることに気がつきました。「これだ!」と瞬間的にひらめき、ボルトとナットのねじの隙間に「クサビ」を打ち込めば強力な緩み止めナットが完成するはずと確信し、その日から試作に取り組み始めました。
 クサビをナットに打ち込み、徐々に形を変え、最終的に2つのナットを使って、クサビとハンマーの役割をもたせた究極の緩み止めナット「ハードロックナット」を完成させるまでは1年を費やしました。このナットを販売するに当たり、新会社「ハードロック工業」を立ち上げ、鉄道会社などの絶対に緩みが許されない産業分野を中心に販売活動を開始しました。今では、このクサビ構造による緩み止め効果が世界No.1であることが、アメリカ機械学会の中でも発表され、その信頼は大きく広がりを見せています。

 日本古来の「クサビ」の原理を2種類の凹凸ナットに応用。凸ナットのボス部(凸部)には芯をずらした偏心加工を、凹ナットには真円加工を施し、その凹凸ナットを組み合わせて遊び(ガタ)を軸直角方向から抑え込み、緩みをなくすロックナットを実現した。ボルトの軸直角方向にかかる、回転させて緩ませようとする荷重に対応した点に新規性がある。従来のロックナットはボルト軸方向への荷重には対応できたが、直角方向の荷重には対応できなかった。
 ハードロックナットは世界でも過酷とされる米国航空宇宙規格「NAS3350」のネジ緩み試験に対し優秀な成績を残し、米航空宇宙局(NASA)のロケット発射台に採用された。そのほか、危険な個所やいったん締結すると点検が難しい場所への採用が見込まれる。実際、鉄道や原子力発電所など多くの採用実績を持つ。

NASAのロケット発射台にも採用されている




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