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表彰式 表彰式

発明で広がる未来

新型コロナウイルスによるコロナ禍もようやく収束し、朝夕の通勤ラッシュがあり、街中にも人々が行きかうようになりました。外国人観光客も多く見かけるようになり、コロナ禍前の日常が戻ってきました。

ところが、2024年元旦の夕刻に能登半島地震が発生しました。確実に復旧が進み、一日も早く、日常が取り戻せるよう願ってやみません。まさか元旦にと思いはしたものの、自然災害は、いつ、どこで起きるのか分からないという、あたり前のことを痛感させられました。同時に地震により、海だった場所が、隆起により陸地に変わってしまうなど、自然の驚異的な力を見せつけられました。

昨年は生成人工知能(AI)が話題となりました。利用に関して問題点が指摘されましたが、対話型での使いやすさ、手軽さもあり、企業での導入、活用、個人での利用などで一気に普及しました。発明のアイデアを練る段階で、すでに生成AIを活用している人もいるのかもしれません。

宇宙開発はニュースになるケースも増えています。24年1月、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小型月着陸実証機「SLIM(スリム)」は、世界初となる月面へのピンポイント着陸に成功しました。またSLIMから放たれた変形型月面ロボット「SORA-Q」は月面を撮影し、同じくSLIMから放たれた超小型月面探査ローバーを介して画像送信に成功しています。SORA-Qはタカラトミー、JAXA、同志社大学、ソニーグループが共同開発しました。おもちゃのような外観、重さ250g、変形前は直径約8cmと小さくレプリカモデルは一時品薄となるほどの人気となりました。

また24年2月には日本の次期基幹ロケット「H3」の打ち上げに成功しました。
ただ、23年の世界のロケット打ち上げ回数は212回となり、過去最高となりました。イーロン・マスク氏が設立した、米国のスペース・エックスはロケットを年間96回打ち上げています。おおよそ4日に一度はロケットが打ち上げられており、宇宙開発に関わる環境は様変わりしています。

発明にも様々ありますが、過去の延長線上にはない革新的な発明もあれば、現場に関わる課題を改善、解決する発明もあります。当たり前のように流れている工程においても、視点を変えれば、改善になり、結果的に発明につながっていきます。企業であれば、発明は強みになるといえるでしょう。製造現場やロケットや衛星の開発に限らず必ず過去の積み重ねがあります。「発明大賞」の受賞企業においても、もともと自社が持つ技術を生かし新たな発明につながったという話もあります。

「発明大賞」は創設から50回を迎えます。中堅・中小企業、研究者や個人の発明家を対象に、優秀な発明考案を生み出し、成果をあげた企業や個人をこれまで表彰してきました。

特色としては、発明大賞の歴代受賞者をはじめとする幅広い企業や個人のネットワークが、発明を生み出す環境を育んできたことです。一つの発明が、世の中を変え、我々は、発明により実現したことによって便利さを享受し、日々暮らしています。先人が築いた業績、数多くの発明がつながることにより生まれる製品やサービスにより、我々がその恩恵を受けていることは間違いありません。発明が新たな可能性を広げていきます。

ぜひ、発明を通じて、その未来を切り開く人々の輪に加わっていただければと願っています。

皆様の応募を心よりお待ちしております。

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【概要】優秀な発明や研究を通じて産業の発展、国民の生活向上に寄与した中堅・中小企業、個人を表彰

【応募案件】特許・実用新案を登録済み、または公開された発明考案

【応募資格】中堅・中小企業(資本金10億円以下)および個人、またはグループ

【審査】学識経験者らによる審査委員会で、発明考案の革新性や社会的意義などを厳正に審査

公益財団法人日本発明振興協会はわが国の中堅・中小企業の発明の振興と普及啓発のために活動しております。この表彰事業は公益財団法人日本発明振興協会の事業に対する各位からのご寄付による資金により実施するものです。

<主催>

公益財団法人 日本発明振興協会
公益財団法人 日本発明振興協会
日刊工業新聞
日刊工業新聞社

<後援>

<協力>