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第40回 受賞者

発明大賞本賞
吸遮音性に優れた通気性サンドイッチパネル
株式会社静科
【受賞者】
経営企画室 室長 武 紘一(たけ こういち)
所在地:神奈川県厚木市 TEL.046-224-7200
経営企画室 室長
武 紘一 氏
「発明研究奨励金」をいただき、防音材分野で吸音性能および遮音性能を研究
 私の発明は、サンドイッチ構造による防音パネルと、その製造方法にあります。科学の世界では、発明は「材料あるいは反応条件の工夫」から生まれることが多くあります。私が選択した材料は、誰もが知っている「生け花用の剣山」です。この材料は硬質フェノールフォームという合成樹脂の発泡体で「軽い、燃えない、吸音に適した多孔材」の長所がある反面、「脆い、水を吸う」という短所から、工業材料には不向きとされてきました。
 発明では、短所の解決手段を見出すことが重要です。材料の「脆さ」については、ハニカム材の空間に押し込むことを試みました。やってみるとフォームが壊れず、抵抗なく充填できたのです。次の「吸水性」は、水溶性接着剤の硬化を促進させる「水分吸収剤」として逆利用し、この技術は平成18年5月に特許登録されました。特許登録されても、その価値が世間に認められることが重要で、そのための資金を模索していた時に目に入ったのが、日刊工業新聞に掲載されていた同協会の「発明研究奨励金」の案内でした。早速応募し、交付していただきました。
 商品は完成しても、それをカタログ等に載せるだけでは売れません。しかし、突然にその機会が訪れました。東日本大震災の仮設住宅で、騒音の苦情があることを新聞で知り、防音材量を無償で提供したところ、騒音が解消され、新聞で報じられました。また震災の翌年4月に「夢の扉(TBS)」で放映され、技術と製品が一気に世に知られることになりました。
 社内の後継者も育ち、昨年には大量受注にも対応できる本格的な製造工場を所有することができました。賞を汚すことなく精進し、副賞は更なる技術開発に使わせていただきます。

通気性損なわず防音
 通気性表面材(吸音材)の通気性を損なわないように開発されたサンドイッチ構造による防音パネルの製造方法についての発明。吸音フォームを充填したハニカム材をはさむ形で、一方に吸音面材を、もう一方には遮音面材を接着して一体化した。
 通気性を損なわせないようにハニカム材セルの端面だけに水溶性の接着剤を塗布。フォームの吸水力で接着材の水分を吸い上げ、硬化を促進させる製法を見いだした。フォーム材は吸音と吸水に有効な連続気泡構造で、背面部に非通気性の塗装アルミ材を塗って接着。60ヘルツ―10キロヘルツの広い周波数帯で吸音性と遮音性にそれぞれ優れている。従来品は400ヘルツ以下で遮音性が、2キロヘルツ以下で吸音性が低下していた。
 パネルの重さは1平方メートル当たり8キログラム、厚さは33ミリメートルと軽量・薄型。電動工具で木材と同じように自在に加工できる。高速道路や航空機、鉄道車両、工場、災害現場から一般住宅まで幅広い分野で使われている。

吸遮音性に優れた通気性サンドイッチパネル




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第38回発明大賞 日刊工業新聞社 日本発明振興協会