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第33回 受賞者

発明大賞本賞
鏡面加工を可能にした食品素材研磨材
株式会社ヤマシタワークス
【受賞者】
社長 山下健治(やましたけんじ)
所在地:兵庫県尼崎市次屋2-1-7 TEL.06-6496-4566
山下健治社長 氏
社長
山下健治社長 氏
時代を反映させる技術内容
 私は、学校卒業後、森永製菓に入社し6年間お世話になり、その後ベンチャー企業を設立した。まったくお菓子とは、かけ離れた事業内容、金属をバフで磨くという大変危険で、粉塵の出る技術を必要とする作業だった。そのため、若い人材がなかなか育たず、数日で退社する若者もたくさんいた。しかし、企業を興す環境は、大変恵まれていたと思う。尼崎市は、大手企業が混在する中小企業の町であり、ベンチャー企業支援が行き届いている。また、学生も多く、人材確保も容易であり、モノづくりには適している。
 今回、発明大賞をいただいた技術は、この時代を反映させる内容に沿った技術であると思う。商標はエアロラップと表し、従来この公報では不可能とされていたブラスト広報の鏡面仕上げ技術だ。開発した製品は、更なる研究開発が必要だと思う。現在、社員の50名近くになり、毎日のように飲みニュケーションや、休憩時間には楽しく会話をしている。この栄誉ある賞を受賞したことを契機に、事業発展、人材育成に、より一層取り組んでいく所存だ。

 砥粒と粘弾性液体を混合した研磨材と研磨装置を発明した。一般に鏡面仕上げにはラップ加工やバフ研磨といった工法が使われている。粘弾性を利用してダイヤモンドやシリコンカーバイドなどの研磨砥粒との複合に成功したことで、従来は困難だった噴射加工による金属の鏡面仕上げを可能にした。
 さらに、研磨材のわずかな粘着性により、磨かれて削られた粉塵を吸着して装置外にほとんど粉塵を出さない特徴もある。人体や環境に対する危険性が少ないという利点にもつながった。
 金型、切削工具、自動車部品などの長寿命化につながるため、すでに自動車産業などに3年間で200台以上の導入実績がある。樹脂やセラミックスなどの磨き加工への適用も期待されている。

金型・工具・部品を長寿命化
金型・工具・部品を長寿命化




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