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第33回 受賞者

発明大賞 日本発明振興協会会長賞
鋳造用砂及びその製造方法
山川産業株式会社 取締役技術部長 易 宏治(えきこうじ)
所在地:兵庫県尼崎市西長洲町1-3-27 TEL.06-4868-1560
易宏治 氏
取締役技術部長
易 宏治 氏
鋳造に理想的な人工砂の開発に20年
 鋳造には古くから天然砂が使われているが、鋳造品の薄肉軽量化、複雑形状化に伴う品質の改善、不良率の低減、生産サイクルの短縮などの要求に応じきれず、当社では20年程前から理想的な人工砂の開発に着手してきた。受賞製品は従来にない数多くの特性を備え、鋳造品の高品質・高精度化、生産性の向上、再使用時の廃棄物の低減、作業環境の改善などに貢献。理想的な鋳型用砂に一歩近づけたと思っている。一般にはあまり知られていない分野に光を当てていただき感謝している。業界発展のために、更なる努力をしていきたい。

 鋳型用の砂は一般に天然のシリカ砂が用いられている。しかし熱膨張が大きいため鋳造欠陥が発生しやすく、熱破砕性が大きいために再生時に廃棄物が発生することも多い。一方、人工砂は表面の凹凸が大きく耐火度が低いなどの欠点がある。
 発明した鋳型用砂は、アルミナとシリカを含む球形の合成ムライト。原料を加熱溶融し、流出する溶融物にエアを吹きつけて製造する。「風砕」手法により粒子がなめらかな球形になる。これにより鋳型の充てん性が向上し、高い強度が得られ、鋳物表面が滑らかになる。
 シリカ砂に比べ熱膨張が小さく熱衝撃にも強い。このため粉砕しにくく、鋳型用砂として再利用しやすい。砂型の中子などでの利用の拡大を期待している。


熱膨張小さく熱衝撃に強い
熱膨張小さく熱衝撃に強い




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