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第37回 受賞者

発明大賞 日刊工業新聞社賞
 アンダーカット成形ユニット装置
株式会社テクノクラーツ
【受賞者】
代表取締役 反本 正典(そりもと まさのり)
所在地:広島市南区 TEL.082-264-1010
代表取締役社長
反本 正典 氏
常識外の自由な発想で射出成形加工を効率化
 もともと私は工場などの耐震設計を手がけ、独立して出身地の広島で地元の自動車メーカーとの取引をきっかけに、建築から自動車部品の設計に転進しました。会社を始めて5年が経つうちに、お客様の商品を設計するだけでなく、自社製品を世に出したいという想いがありましたが、なかなか実現には至りませんでした。
 ある自動車メーカーの内装部品の三次元データをいただき、試作金型の設計を進めていた時、ふとした発想から製品化のチャンスが訪れました。依頼された形状を作る際の金型のアンダーカットがどうしても抜けない、と悩んでいたベテラン技術者に、金型のことなど全くわからない素人の私がその場にあった紙にスケッチしたものを手渡しました。彼は3分ほど固まってスケッチを見つめ、すぐさま特許申請の準備に取りかかりました。これが貴重な特許事案となり、製品化が実現しました。
 アンダーカットの傾斜角が自在に設定できる成形ユニット装置を、覚えやすいようにと「すっぽん」という名称で商標登録してシリーズ化し、今ではわが社の大きな柱に成長しつつあります。

金型の傾斜加工を削減
 射出成型品の一部が金型から抜きとり出せない取り残された部分である「アン ダーカット」の成形に関する発明。アンダーカット成形を単体ユニット化することで、成形品の型抜き取り出し時に、突出しと抜きの工程を一体化したもの。
 形状の自由化や金型加工の削減を可能にし、金型の傾斜加工もなくして低コスト 化、短納期化を実現した。複雑な形状にも対応できることもあり、過去3年間で 売り上げを伸ばしている。
 従来は射出成形品を金型から抜くために傾斜加工を金型に施す必要があり、形状 に制約があることが課題だった。

独自のアンダーカット技術により、さまざまな形の一体成形を実現した




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