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第39回 受賞者

発明大賞 東京都知事賞
白熱電球の明るさと光色変化を再現するLED点灯回路
トキ・コーポレーション株式会社
【受賞者】
技術部電子グループマネージャー 藤城 健司(ふじしろ けんじ)
所在地:東京都大田区 TEL.03-5763-6121
技術部電子グループ
マネージャー
藤城 健司 氏
心地よい明るさと光色変化を再現するLED
 私どもの会社は照明機器メーカーで、主に建築照明などを製作してきました。昨今はエネルギー事情が変化しつつあり、エコロジーな観点が注目されるようになりました。そのため、当社の商品も効率の良いLED化が進んでいます。そのような中で、大きな案件を手掛けるデザイナーさんから、こんな要望がありました。LEDを使って、人が心地よいと感じるろうそくの炎の色合いで、白熱球の明るさを調節したときに色が変化していく現象を演出したいということです。その要望にこたえるべく製作したものが、今回賞をいただいた「白熱電球の明るさと光色変化を再現するLED点灯回路」の基となっています。
 開発をはじめると、おおむね要求を満たすものを作ることはできましたが、特許申請の段階で大手企業に先を越されてしまいました。しかも、その技術が同じ方式で製作されていたことがショックでした。一度は落ち込みましたが、それをバネにハングリー精神を持ち、機能的に上回るものを別のアプローチで開発しようと決意しました。その努力の成果が、今回の受賞に繋がったと考えています。 再度の特許申請に至った際も、実は前回の失敗があったので少しナーバスでした。ところが、独創性が評価され、弁理士さんも驚くほどスムーズに特許申請ができました。まさに技術者冥利に尽きる出来事でした。 今回の発明を応用して作った発明を、会場に持ってきました。これは従来の白熱球なのですが、小さな電球の中に、人が気持ちよいと感じるように制御できるLED点灯回路を入れてあります。ひとえに、支えていただいた同僚や家族なしではできなかった発明だと思います。これに満足せずに、より良いものを作っていきたいと思っています。

LEDの調光を低コストで実現
 発光ダイオード(LED)照明の光を、人が心地よいと感じる色合いに自然に変化させる。簡単でシンプルなアナログ回路で構成されるため小型化・低コスト化でき、LED照明にも容易に組み込める。
 白熱電球は明るいと白っぽく発光し、暗いと赤みのある暖かい色に変化して人に快適さを与える。従来のLED照明でこれを再現しようとすると制御装置や信号線が必要となり、システムが複雑でコストが高くなってしまう。発明品は電源から供給される総エネルギーから調光度合いを検出し、異なる色味の2種類のLEDに自動で適切なエネルギーを分配する。

NEPAGENE
LED点灯回路 アドバンテージXF




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第38回発明大賞 日刊工業新聞社 日本発明振興協会