過去の受賞者

■2023年度

第50回「環境賞」贈賞式


第50回環境賞(国立環境研究所・日刊工業新聞社共催、環境省後援)の受賞者が決まった。
環境保全や環境の質の向上に貢献が認められる技術や製品など48件の応募があり、ヒアリング審査などを経て、環境大臣賞、優秀賞、優良賞、審査委員会特別賞の計5件が選ばれた。なお今回は50回を記念して50回記念特別賞2件も選出した。受賞したテーマ、企業・団体名概要は以下の通り。

贈賞式

第50回「環境賞」受賞者

【環境大臣賞】

高耐久化アスファルト舗装への廃PET活用
花王株式会社

花王は、廃ポリエチレンテレフタレート(PET)の骨格を活用したアスファルト改質剤「ニュートラック」を開発した。ブロック型ポリエステル樹脂により、アスファルトと骨材(石・砂)の親和性・吸着性を高めた。アスファルト舗装に1%併用することで、耐久性5倍、水にも油にも強い舗装を実現する。きれいな舗装を長持ちさせ、100平方メートルの舗装では500ミリリットルペットボトル換算で1430本の廃PETを活用できる。

環境大臣賞

【優秀賞】

使用済み紙おむつの水平リサイクルへの挑戦
ユニ・チャーム株式会社

ユニ・チャームは、2010年に「使用済み紙おむつのリサイクル」技術の開発に着手。「紙おむつから紙おむつ」の水平リサイクルを目指し、オゾン処理による滅菌技術を確立。高品質のリサイクルパルプの生成に成功した。16年から鹿児島県志布志市、大崎町と共同で、リサイクルセンター敷地内に実証実験設備を設置し、回収―リサイクル―資源化を一元化した実験を開始した。年間約500トンのリサイクルを目指す。

優秀賞

【優良賞】

微生物を活用した循環農業システムの構築
アサヒバイオサイクル株式会社

アサヒバイオサイクルは、食品廃棄物を微生物発酵により減量化した上で、堆肥として再利用できる循環型有機系農業(サーキュラーエコノミー)を推進する技術を開発した。枯草菌「C-3102株」を含んだ微生物資材「サーべリックス」は堆肥化促進材で、食品廃棄物を95%以上の減量率で減量化できる。廃棄コストを削減するほか、焼却処理せず堆肥化することで、焼却処理で発生するCO2の排出を抑制できる。

優良賞
完全自動水銀測定装置の開発
日本インスツルメンツ株式会社

日本インスツルメンツの水銀測定装置「RA-4500」は、最大10ステップにおよぶ試料の湿式前処理を完全自動化した。回転式ヒーターブロックと赤外線ヒーターで温度ムラを最小限にし、自動での加熱分解を実現。装置は検出器、サンプルチェンジャー、前処理部を一体化した筐体(きょうたい)設計とし、排気機構を備えた。5ミリリットルの試料で測定でき、試薬、排液を大幅削減できる。10年間で500台を出荷した。

優良賞

【審査委員会特別賞】

竹から里山を守る地域内循環システムの構築
ながたに振興協議会

ながたに振興協議会は地域課題の解決や活性化を図るため、2015年に七つの自治会が集まり設立。里山に放置された竹林という地域課題を、地域住民による伐採活動という解決方法だけでなく、伐採竹の堆肥化による地域内循環型農業への活用、竹ぬか床などの商品開発、酵素風呂の導入など、事業の収益化につなげている。地域課題の解決が、地域の活性化、自主財源確保へと直結し、住民参加のブランドづくりを行っている。

審査委員会特別賞

【50回記念特別賞】

50回記念特別賞は過去に受賞歴のある技術、研究、製品、取り組み等が、現在の社会シスステムに組み込まれ、浸透し、環境保全や環境の質の向上へ貢献しているものに贈りました。

家庭用CO2 ヒートポンプ給湯機の開発と実用化
株式会社 デンソー
東京電力エナジーパートナー 株式会社
一般財団法人 電力中央研究所
50回記念特別賞
断熱二重真空ガラスの開発
日本板硝子株式会社
50回記念特別賞

■2022年度

第49回「環境賞」贈賞式


第49回環境賞(国立環境研究所・日刊工業新聞社共催、環境省後援)の受賞者が決まった。
環境保全や環境の質の向上に貢献が認められる技術や製品など32件の応募があり、プレゼンテーション審査などを経て、環境大臣賞、優秀賞、優良賞の計5件が選ばれた。受賞したテーマ、企業・団体名概要は以下の通り。


第49回「環境賞」受賞者

【環境大臣賞】

「自然と共生し地域と交流する工業団地」
大成建設株式会社 渡邊 篤
鈴木 菜々子
竹田 茂
岡村 尚彦
一般社団法人 富士山南陵の森フォレストセイバー 山田 辰美
NPO法人 ホールアース研究所 今永 正文
NPO法人 森林インストラクターしずおか 大澤 能孝

大成建設などは2010年に静岡県富士宮市に工業団地を整備。その中で自然再生の取り組みを進めている。ハード面で徹底した自然環境の保全・再生を実施するとともに、ソフト面では工業団地進出企業や地域の人たち産学官民が、持続的に自然と関わるための仕組み作りを構築して、10年以上に渡り運用している。ハードとソフトをセットにすることで、自然と人間とがつながり、真に「自然と共生した開発」を可能にした。

【優秀賞】

「砕石を利用した環境にやさしい住宅用地盤改良技術」
株式会社 尾鍋組 尾鍋 哲也
濱口 幸三
大石 新之介
国立大学法人三重大学 酒井 俊典
株式会社三重ティーエルオー 飯田 和生

尾鍋組などは砕石(小さく砕いた自然石)だけを使った地盤改良技術「エコジオ工法」を開発した。従来は地盤改良にセメントや鋼管が使われているが、砕石は生産段階でのCO2排出が非常に少なく施工時に廃棄物も発生しない。地球環境と土地の価値を守る地盤改良工法として期待されている。2022年3月末の時点で累計施工数は2万5000件超。昨年度の年間施工数は約4500件で9割程度が住宅の地盤改良に使われているという。

【優良賞】

「下水汚泥と地域バイオマス廃棄物を活用した肥料の開発」
鹿児島工業高等専門学校 山内 正仁
山田 真義
片平 智仁
鹿児島県農業開発総合センター 上薗 一郎
生産環境部土壌環境研究室 中村 憲知
産業技術総合研究所 黒田 恭平
株式会社日水コン 碇 智
種市 尚仁
佐々木 俊郎
株式会社三州衛生公社 二見 勇二
松原 剛

鹿児島工業高等専門学校などは、下水処理施設から発生する下水汚泥と、焼酎粕や米糠(ぬか)、竹材などの地域バイオマスを使った新たな下水汚泥肥料を開発した。低重金属で肥料効果が高い高窒素・低カリウムの新規肥料製造技術を確立。有機質資材の菜種油粕と同等以上の肥料効果と安全性を確認した。2 - 3年後を目標に事業化を検討。茶栽培への適用を計画しており、肥料費を1ヘクタール当たり10万円程度削減できる見込み。

「NILによる超微細半導体の省エネルギー加工技術」
キヤノン株式会社 武石 洋明
岩本 和徳
高林 幸夫
山本 磨人
大日本印刷株式会社 市村 公二
キオクシア株式会社 河野 拓也

キヤノン、大日本印刷、キオクシアが開発に取り組む「ナノインプリントリソグラフィ(NIL)技術」は、半導体製造のリソグラフィ工程といわれる微細な回路パターンを形成する工程で使われる。最先端半導体で求められるナノメートルレベル(ナノは10億分の1)の回路パターンの転写を実現。製造時の消費電力を約10分の1に抑え、IoT(モノのインターネット)社会の拡大を支える製造技術として注目されている。

「モーターの電力消費を削減する省ネオジム高性能磁石」
高効率モーター用磁性材料技術研究組合 尾崎 公洋
立石 裕
庄司 哲也・加藤 晃
藏 裕彰・後藤 翔
山際 昭雄・浅野 能成
松本 紀久・枦山 盛幸
松橋 大器・内山 翔
豊田 俊介

高効率モーター用磁性材料技術研究組合は、将来の資源リスクに対応する磁石材料を開発した。モーターの省エネルギー化には磁石材料が欠かせない。現在は日本で発明されたネオジム磁石が主に使われている。「超ネオジム磁石」は最高性能の磁石を目指して開発を進めた。資源リスクに対応した磁石開発も進め、ネオジム元素の使用量を低減した「省ネオジム磁石」や、希土類元素を使用しない「鉄ニッケル磁石」を開発した。

■2021年度

第48回「環境賞」贈賞式


第48回環境賞(国立環境研究所・日刊工業新聞社共催、環境省後援)の受賞者が決まった。環境保全や環境の質の向上に貢献が認められる技術や製品など45件の応募があり、プレゼンテーション審査などを経て、環境大臣賞、優秀賞、優良賞の計5件が選ばれた。受賞したテーマ、企業・団体名(代表者)、概要は以下の通り。

第48回環境賞贈賞式

第48回「環境賞」贈賞式

【環境大臣賞】

「汚染地盤の加温式原位置浄化技術」
株式会社竹中工務店
    〃
    〃
    〃
    〃
    〃
    〃
    〃
    〃
    〃
清水 孝昭
舟川 将史
中島 朋宏
山﨑 祐二
奥田 信康
稲葉 薫
古川 靖英
奈良 知幸
清塘 悠
北村 岳
株式会社竹中土木
小西 一生
国立大学法人 岡山大学
西垣 誠
国立大学法人 横浜国立大学
小林 剛

竹中工務店など4者は、揮発性有機化合物(VOC)のクロロエチレン類で汚染された地盤を加温浄化剤で温め、微生物分解を促進する原位置浄化システムを開発した。微生物分解が最も活性化する地盤温度(約25-30℃)に温める機能と、不均質な地盤に浄化剤を均一注入する制御機能の両方を備える。従来の掘削除去方法と比べて半分以下にコストを抑え、加温しない従来の原位置浄化方法に比べ浄化期間を半分以下に短縮した。

竹中工務店



【優秀賞】

「大気放出ゼロの揮発性有機溶剤回収システム」
高砂熱学工業株式会社
    〃
    〃
    〃
河岡 将行
高橋 秀人
伊藤 衛
佐部利 俊和
株式会社寺岡製作所
    〃
    〃
志村 正芳
浜多 繁昭
大内 一男

高砂熱学工業の新開発システムは、溶剤乾燥炉の排気を処理したのちに、乾燥炉への給気として循環再利用することで、排出口がなく揮発性有機化合物(VOC)の大気放出量を原理上ゼロにできる技術。 クローズド化により熱効率を上げ、吸着ローターで濃縮したVOCを低温の凝縮器で液化回収する。寺岡製作所の粘着テープ生産ラインでの実証運転で、VOCの大気放出量とCO排出量の大幅削減を確認し、環境性と省エネ性の高い溶剤回収を実現した。

 


【優良賞】

「新工法による木造建築の大規模化」
株式会社シェルター
木村 一義

シェルターは、木材を金物で接合する新工法と新たな木質耐火部材を開発することで、高い耐震性と耐久性、耐火性を備えた木造建築技術を実現した。鉄筋コンクリート造とほぼ同等のコストで高層木造ビル建築が可能で、光熱費など維持費用面ではかなり低減できる。十分にCO2を吸収した成木を使って建物をつくるため、CO2を長く地上に固定し放出量を抑え、街なかに森をつくるような効果が期待できる。



「粒子状物質の可搬型自動成分分析装置」
株式会社堀場製作所
    〃
    〃
松本 絵里佳
水野 裕介
青山 朋樹

堀場製作所は、PM2.5などを含む粒子状物質の質量濃度と含有元素濃度を1台で連続自動測定を行う装置を開発した。従来の質量濃度を測定する装置にサンプルを非破壊で測定する蛍光X線技術を搭載したことで、現場にて自動でサンプリングから分析データ取得までを可能とした。付属カメラや専用ソフトウェアとの連携により、手作業による成分分析では困難だった工場から排出される汚染物質の対策検証や発生源推定が可能となった。



「食品工場由来の有機性廃棄物の小型メタン発酵システム」
山梨罐詰株式会社
    〃
望月 光明
松村 英功
国立大学法人 東京工業大学
中崎 清彦
静岡県工業技術研究所
    〃
太田良 和弘
室伏 敬太

山梨罐詰と東京工業大学、静岡県工業技術研究所の3者は、食品工場から発生する有機性廃棄物をメタン発酵することにより、廃棄物・温室効果ガスを削減するとともに、回収したエネルギー(電気、熱)を工場内で利用し省エネルギーを実現する小型メタン発酵システムを開発した。微生物分解による前処理技術を開発することによって、従来のメタン発酵システムと比べて発酵槽の容積は2分の1に削減し、処理時間を3分の2に短縮した。

 

■2020年度

第47回「環境賞」贈賞式


第47回「環境賞」(国立環境研究所・日刊工業新聞社共催、環境省後援)の受賞者が決まった。環境保全や環境の質の向上に貢献が認められる技術や製品など39件の応募があり、プレゼンテーション審査などを経て、環境大臣賞、優秀賞、優良賞、審査委員会特別賞の計6件が選ばれた。受賞したテーマ、企業・団体名(代表者)、概要は以下の通り。

第47回「環境賞」贈賞式

第47回「環境賞」受賞者

【環境大臣賞】

「ビール醸造副産物を用いた環境保全型植物生産」
アサヒバイオサイクル株式会社
北川 隆徳

 ビール酵母を活用し、土壌の病原菌を抑え、植物自身の耐病性を高めるという、二つの特性を持つ資材を開発した。新資材を植物育成に使うことにより、植物の病害虫への抵抗性を高め化学農薬使用量を低減する。合わせて、化学農薬を使用することなく土壌の多様性を維持しながら土壌中の病原菌のみを抑える。ビール酵母を原料とし、化学農薬を使わずに多様性を維持することから、持続可能な環境保全型の植物生産が期待できる。




【優秀賞】

「オフィス内で古紙を再生する小型製紙機」
デュプロ精工株式会社
    〃
長田 優輔
大原 広行

 オフィス内で、使用済み用紙を白い再生紙としてリサイクルできる小型製紙機を開発した。本製品は、古紙リサイクルについて、廃棄文書の溶解、脱墨(印字成分除去)、製紙、A4サイズ加工まですべての工程を連続で処理し、再生紙を作製する仕組みだ。こうした工程を兼ね備えた小型装置としては、世界でも珍しいという。オフィスでの紙リサイクルシステムを構築することができ、用紙購入量や古紙廃棄量を削減できる。

 

「RoHS2向けフタル酸類検査装置の開発と世界標準化」
株式会社日立ハイテクサイエンス
    〃
    〃
    〃
    〃
    〃
田村 浩一
坂井 範昭
的場 吉毅
廣瀬 龍介
岩田 寿哉
秋山 秀之

株式会社日立ハイテク
    〃
    〃
    〃
    〃
    〃
照井 康
吉岡 信二
吉江 正樹
皆田 晋介
山下 博教
南波 秀徳

株式会社日立製作所
    〃
    〃
    〃
坂入 実
橋本 雄一郎
高田 安章
山田 益義

 日立ハイテクサイエンスは、迅速に検査でき、メンテナンス頻度が少ない「ダイレクト質量分析法によるフタル酸類検査装置」を開発・製品化した。①メンテナンス頻度が従来の10分の1以下②検査時間が約10分③誰でも使用可、という点がポイント。本方式は、2018年の国際電気標準会議(IEC)で承認され、世界標準化の道筋がついた。フタル酸エステル4種の使用を禁止するRoHS(特定有害物質規制)2に対応する。

 



【優良賞】

「産業用装置向けノンフロン液温自動調整機」
関東精機株式会社
    〃
魵澤 剛史
鈴木 秀幸

 関東精機は、工作機械・産業機械分野の液温制御について、水冷式にCO2(二酸化炭素)冷媒、空冷式にR-1234yfを採用した液温自動調整機「ノンフロンオイルマチック」を実用化した。水冷式を採用するとともに、冷凍サイクルに設置した種々のセンサーから得た情報を基に、運転状態の監視、成績係数が最大となるように冷凍サイクルを自己補正する技術を開発した。これにより、HFC冷媒よりも高い成績係数での運転が可能。

 


「R32を用いた室内配水型ビル用マルチエアコン」
三菱電機株式会社
    〃
    〃
    〃
    〃
    〃
池田 宗史
本村 祐治
石村 亮宗
竹中 直史
川島 充
西尾 淳

 三菱電機は、R32冷媒と水で搬送する世界でも珍しい室内配水型ビル用マルチエアコンを開発した。この空調システムは、地球温暖化効果が小さいR32を使いながら、追加の安全装置が不要で、従来のマルチエアコンと同等の省エネ性、機能、施工性を実現している。冷媒と水が熱交換する新型中継機の搭載により、冷水と温水を同時に生成し、冷房と暖房が混在する「冷暖同時運転」を実現した。

 


【審査委員会特別賞】

「化学物質の自動同定・定量データベースの開発・普及」
公立大学法人北九州市立大学
福岡県保健環境研究所
門上 希和夫
宮脇 祟

 北九州市立大学は、短時間に多数の化学物質測定ができる化学物質測定手法「自動同定・定量データベース(DB)システム(AIQS)」を開発し、普及を進めた。化学物質の同定・定量に必要な3情報(保持時間、質量情報、検量線)をDB化し、試料測定に使うクロマトグラフ質量分析計の性能をDB構築装置と同一にし、DBを標準品測定の代替とする。物質が追加でき、測定物質数に制限もなく、入手困難な物質も分析できる。

■2019年度

第46回「環境賞」贈賞式


 第46回「環境賞」(国立環境研究所・日刊工業新聞社主催、環境省後援)の贈賞式が東京・霞が関の霞山会館で6月6日に開催され、「環境大臣賞」をはじめ「優秀賞」「優良賞」「審査委員会特別賞」が授与された。いずれも苦節十年、試行錯誤を重ねた末の結果で、受賞者は地道な努力が報われ感無量の様子だった。




第46回「環境賞」受賞者

【環境大臣賞】

「結晶大型化による石膏ボードの100%再生技術」
株式会社トクヤマ
株式会社トクヤマ
株式会社トクヤマ
株式会社トクヤマ・チヨダジプサム
平中 晋吾
片岡 誠
加藤 弘義
黒田 豪材治

 建物解体時や被災時に廃棄される石膏ボードを、石膏ボード原料として100%リサイクルできる技術を実用化した。廃石膏ボードを粉状に破砕・粉砕してから晶析反応を用いて大粒径(約50マイクロメートル)の二水石膏に改質することで、強度など品質面で問題のない石膏ボードに再生できる。廃石膏ボードは管理型処分場で埋め立て処理されているが、残余容量がひっ迫状態のため大量に再生できる技術の開発が急がれていた。




【優秀賞】

「紙パウダーを主原料とした新たな複合樹脂材料」
株式会社環境経営総合研究所
松下 敬通

 食品トレーやストローなどのプラスチック使用量を半減できる紙パウダーを主原料とした成形材料を開発した。重量比で紙パウダー51%以上、プラスチック49%以下という紙主体の素材でありながら、既存のプラスチック成形設備を用いて容易に製造でき、成形品はプラスチック製品とほぼ同様の機能性を持つ。紙パウダーの原料は製紙会社から排出される端材(損紙)等を用いるためコスト面でもプラスチック製品に対抗できる。

 


【優良賞】

「製造技術の革新によるモーターの省エネ化」
三菱電機株式会社
三菱電機株式会社
三菱電機株式会社
三菱電機株式会社
三菱電機株式会社
三菱電機株式会社
吉桑 義雄
米谷 晴之
宮本 佳典
亀山 正樹
出口 学
水谷 敏彦

 コストアップになる新材料を用いず、製造方法や構造の改良により高効率で低騒音のモーターを開発した。効率や騒音に関する基礎研究から量産ラインに適用できる実用研究まで取り組んだ結果、モーターの構成要素である巻線をセンサーに活用しながら組み立て、製造工程の一部でねじり加工を施す独創的な方法を編み出した。これにより消費電力を従来品比で3%削減。効率が同等の場合、体積は62%減と大幅な小型・軽量化も実現した。

 


「有機溶剤フリーの両面接着テープ」
日東電工株式会社
日東電工株式会社
日東電工株式会社
宮野 亜紀子
山本 修平
田部 淳希

 トルエンなどの有機溶剤を一切使わず、水に分散させることができる完全無溶剤系の両面接着テープを国内で初めて実用化した。溶媒に水を使用するとポリマー構造や添加剤の存在状態はまったく違うものになり力学的性質が異なってしまうが、日東電工ではポリマー重合からテープ製造、品質管理までの各段階で独自の工夫を凝らし、高品質による完全無溶剤化を可能にした。クルマや家電、住宅建材などさまざまな分野で使用実績がある。

 

 「超微細気泡の高効率発生技術による水質改善」

株式会社安斉管鉄
安斎 聡

 カーボンセラミックスを用いて純水1㍉㍑あたり10の12乗に近い密度でナノバブルを発生できる超微細気泡発生装置を開発し、国内外で多くの水質浄化プロジェクトに参画している。湖沼や海の底に堆積した有機物はナノバブルで酸素を供給することにより微生物の餌に変わり、水質浄化とともに生態系の回復や維持が図れる。さらに薬剤を使用せず少ないエネルギーで運用できるため水質浄化だけでなく農業などへの応用が期待できそうだ。

 


【審査委員会特別賞】

「学生・企業・地域連携による生態系ネットワークの創出」
命をつなぐPROJECT
命をつなぐPROJECT




命をつなぐPROJECT
命をつなぐPROJECT
学生実行委員会
連携企業11社(法人格省略)IHI、愛知製鋼、出光興産、JXTGエネルギー、JERA、大同特殊鋼、知多エル・エヌ・ジー、東邦ガス、豊田自動織機、日本製鉄、LIXIL
エコアセット・コンソーシアム
NPO法人 日本エコロジスト支援協会

 環境問題について意識の高い大学生とNPO法人日本エコロジスト支援協会が先導役になり、知多半島臨海部に工場を構えるIHIや愛知製鋼、出光興産など大手11社が連携し、生物多様性の向上など企業緑地の生態系づくりに継続的に取り組んでいる。さまざまな大学から集まった学生たちが企画から実施まで担い、フリーペーパーやネットを通じて生物多様性の魅力や活動内容を市民や連携企業の家族などに発信している。


■2018年度

平成30年度「環境賞」贈賞式

 平成30年度「環境賞」(国立環境研究所・日刊工業新聞社主催、環境省後援)の贈賞式が東京・霞が関の霞山会館で6月7日に開催され、「環境大臣賞」をはじめ「優秀賞」「優良賞」が授与された。循環型社会をリードする中小企業の独創的な技術が目を引き、受賞者は表彰状と記念盾を手に誇らしげな様子だった。
 創設から45回を数える今回は、有害物質の除去や産業廃棄物処理、廃熱利用、温暖化対策、再生可能エネルギー、自然保護活動といった多様なジャンルから39件の応募があった。厳正な審査の結果、鋼製橋梁の古い塗膜に含まれる鉛・ポリ塩化ビフェニール(PCB)廃棄物を効率よく安全に除去するヤマダインフラテクノスの「鉛・PCB廃棄物を削減する循環式ブラスト塗膜除去」が環境大臣賞を受賞したのをはじめ、計5件が受賞の栄誉に輝いた。


平成30年度「環境賞」受賞者

【環境大臣賞】

「鉛・PCB廃棄物を削減する循環式ブラスト塗膜除去」
ヤマダインフラテクノス株式会社
一般社団法人 日本鋼構造物循環式ブラスト技術協会
循環式エコクリーンブラスト研究会
岐阜大学
山田 翔平
山田 博文
鈴木 実
木下 幸治
鋼製橋梁の長寿命化には塗装の塗り替えが不可欠だが、古い塗料には鉛やポリ塩化ビフェニル(PCB)などの有害物質が含まれている可能性が非常に高い。本工法は圧縮空気で金属系研削材を投射し古い塗膜を除去。金属系研削材は非金属系に比べ湿度に弱く高価で、従来は工場内での使用に限られていたが、ドライ環境設備や研削材と塗料カスの分別装置を取り入れた移動式プラント設備を開発し、現場でも使用できるようにした。金属系研削材は粉砕しないため、有害物質を含んだ産業廃棄物や粉じんの発生を大幅に削減できる。

【優秀賞】

「ガスセンサー制御硫化物法による金属廃液・汚泥処理」
株式会社アクアテック
イコールゼロ株式会社
マツイマシン株式会社
大西 彬聰
林 宏道
松井 洋
重金属含有廃液の処理法において、硫化剤の添加により金属硫化物を沈殿させる硫化剤添加制御方法を開発した。硫化水素ガスセンサーを用いるプロセス制御手法を開発し、硫化剤添加量の最適化を可能にした。硫化イオンと金属イオンが反応し疎水性の沈殿物を生成するため、石灰などのアルカリを添加する従来法に比べ、有用金属含有回収汚泥の含水率は45%程度と低く、発生量も40%程度に抑えられ、廃水の高度処理と金属資源回収を両立できる。
 

 「新規分解菌による1,4-ジオキサン等を含む排水処理」

大成建設株式会社
大成建設株式会社
大成建設株式会社
大成建設株式会社
大阪大学
大阪大学
大阪大学
北里大学
斎藤 祐二
山本 哲史
瀧 寛則
日下 潤
池 道彦
井上 大介
黒田 真史
清 和成
化学工業で広く使用される1,4-ジオキサンは、急性毒性や慢性毒性だけでなく、発がん性も疑われている。近年、環境基準や排水基準に追加されたが、その難分解性から経済性に優れた処理技術は無かった。本件では、従来より格段に優れた新たな1,4-ジオキサン分解菌を発見するとともに、その優れた能力を発揮させる排水処理プロセスを開発した。実工場排水を用いた実証により本処理プロセスの長期安定性も確認済みであり、実用段階である。
 

【優良賞】

「廃タイヤ等の異素材混合物を削ぎ取る破砕・分離技術」
株式会社エムダイヤ
森 弘吉
微妙に傾けた回転刃で廃タイヤや光ケーブル、電子基板など様々な産業廃棄物を削ぎ取るようにして破砕し金属を分離できる。従来は破砕機を何台も連結させ、破砕と分離を繰り返すのが一般的だったが、設備導入や運転のコストがユーザーの大きな負担になっていた。本件は1台の機械で破砕と分離を可能にした。太さの異なるワイヤーを含んだ廃タイヤでも回転刃で引っかき外側のゴムだけそぎ落とし、内部のワイヤーをきれいな状態で取り出せる。
 

 「下水熱利用と老朽管補修を両立する技術」

東亜グラウト工業株式会社
田熊 章
冬は暖かく夏は冷たい下水熱を、空調、給湯、床暖房などに利用する。老朽管路の補修と同時施工することで導入費を節減できる。既設管内に樹脂製チューブを引き込み、光を照射する光硬化工法により更生管を構築。その際、既設管と更生管の間に熱交換マットを設置。熱交換マットを介して回収した熱は、更生管内を循環する不凍液を通じて施設へ送られ利用される。熱交換マットは下水に触れないため苛酷な環境の下水道管内でもメンテナンス不要。
 

■2017年度

平成29年度「環境賞」贈賞式

  平成29年度の贈賞式が6月8日、東京・霞が関の霞山会館で開かれた。「環境大臣賞」に輝いたエコサイクルの「バイオ浄化剤による土壌地下水汚染対策技術」などの計5件を表彰した。44回目を迎えた今回は43件の応募があり、厳正な審査の結果、土壌地下水汚染対策や大気汚染対策、業界に先駆けて開発した環境配慮型の技術・製品などが選ばれた。来賓の関芳弘環境副大臣は「いずれも時代の要請に合致した環境賞にふさわしいものだった」とした上で、「今、わが国は人口減少という歴史的な転換期を迎えている。大量消費と大量廃棄を前提とした従来の経済・社会の仕組みを環境の面から持続可能で活力のある形に転換していくことが喫緊の課題になっている。環境問題の解決に向け、環境に関する研究・技術開発が今後一層重要になる。多くの方々がこの分野に加わって挑戦してほしい」と強調した。受賞者は表彰状と記念盾を手にして誇らしげに胸を張っていた。


平成29年度「環境賞」受賞者

【環境大臣賞】

「バイオ浄化剤による土壌地下水汚染対策技術」
  エコサイクル株式会社
  エコサイクル株式会社
  エコサイクル株式会社
  エコサイクル株式会社
シュリハリ・チャンドラガトギ
前田 信吾
プチャラパリ・スリニワスル・レッディ
冨士田 浩二
土壌地下水汚染の浄化は掘削除去や揚水処理が主流だが、高コストや長期化が課題だった。揮発性有機化合物(VOC)浄化剤「EDC」により、微生物によるバイオ工法の低コストの利点を生かしつつ、高速分解・高濃度汚染への対応を実現した。掘削除去に比べて3分の1から5分の1以下の低コストで、半年から1年程度の短工期で浄化できる。簡易設備のため中小企業でも採用しやすく、製造工程への影響がない。また短工期のため土地利用計画の時間的制約に対応できる。VOCのほか、ベンゼン類、シアン化合物やジオキサンなどの各種汚染物質に対応する製品をラインアップ。国内外で計400件以上の採用実績を積み上げている。

【優秀賞】

「バチルス菌と磁気分離による排水処理」
  富士電機株式会社
  富士電機株式会社
  富士電機株式会社
  宇都宮大学
佐藤 匡則
中田 栄寿
花井 洋輔
酒井 保藏
食品・飲料分野などの産業排水処理で発生する有機性汚泥の排出をゼロにする「バチルス菌と磁気分離による排水処理技術」(汚泥レス排水処理システム)を開発した。宇都宮大学の「磁化活性汚泥法」と富士電機の「汚泥分解酵素を多量に分泌する生物処理」(特定バチルス菌+専用活性剤)を組み合わせた。余剰汚泥の処分費用とエネルギー消費を削減し、一酸化二窒素(N2O)などの温室効果ガスの発生も抑制できる。
 

 「電磁開閉器のカドミウムフリー化」

  三菱電機株式会社
  三菱電機株式会社
  三菱電機株式会社
  三菱電機株式会社
  三菱電機株式会社
  三菱電機株式会社
  三菱電機株式会社
  三菱電機エンジニアリング株式会社
堀田 克輝
稲口 隆
千葉原 宏幸
松本 紀久
竹本 智彦
河合 秀泰
八木 哲也
牧野 智史
電磁開閉器の電気接点には、電流遮断時に発生するアーク放電を遮断する性能に優れた銀酸化カドミウムが用いられてきた。アーク放電を減衰させるアークランナーと呼ばれる部品を改良し、アーク放電減衰能力を従来品に比べて20%以上向上してカドミウムフリー化した。またアーク放電によるホットガスを排気する独自機構を開発し、冷却能力を同7倍に向上して業界最小クラスの小型化を実現した。

【優良賞】

「飛来粒子観測網の構築と予測モデルの開発」
黄砂ライダーネットワークグループ
(メンバー)
  国立環境研究所
  国立環境研究所
  国立環境研究所
  国立環境研究所
  国立環境研究所
  九州大学
  九州大学
  九州大学
  柴田科学株式会社
  柴田科学株式会社
  柴田科学株式会社
  富山県環境科学センター
  長崎県環境保健研究センター
  島根県保健環境科学研究所
  日本環境衛生センターアジア大気汚染研究センター


杉本 伸夫
松井 一郎
清水 厚
西澤 智明
神 慶孝
鵜野 伊津志
原 由香里
弓本 桂也
柴田 眞利
榎本 孝紀
板谷 庸平
大気浮遊粒子状物質を監視するため、東アジアの約20地点にライダー(レーザーレーダー)を設置し、観測網を構築した。可視と赤外の2波長と偏光特性で、非球形粒子の黄砂とほぼ球形の大気汚染粒子のそれぞれの高度分布を計測する。日本に飛来する黄砂や大気汚染粒子を逃さずリアルタイムで監視できる。また化学輸送モデルによる飛来予測システムも開発。発生源や発生量の正確な解析につながる。
 

 「微量PCB含有廃電気機器を現場で無害化する加熱洗浄装置」

  柴田科学株式会社
  柴田科学株式会社
  柴田科学株式会社
  柴田科学株式会社
  電力中央研究所
柴田 眞利
牧野 宗夫
大山 雅嗣
寺門 真吾
大村 直也
変圧器の絶縁油などに用いられていたポリ塩化ビフェニール(PCB)を設置場所で除去できる可搬型の加熱強制循環洗浄装置を、電力中央研究所と共同開発した。機器っっっっsの絶縁油を抜き取った後に洗浄油を注油し、加熱しながら循環させて内部部材などに含浸したPCBを洗い出す。大型の汚染機器の解体、運搬時などのPCB拡散を防止できる。現在、全国23カ所での活用が国に申請されている。
 

■2016年度

平成28年度「環境賞」贈賞式

 国立環境研究所と日刊工業新聞社は6月28日、平成28年度「環境賞」の贈賞式を都内で開いた。環境大臣賞に輝いた広島大学などの「携帯型蛍光顕微鏡による微細アスベスト迅速検査法の開発」をはじめ、計5件に賞状と記念盾が贈られた。受賞者を代表し、広島大の黒田章夫教授は熊本地震の被災地に出向いたことを報告した上で「倒壊した建物の安全な撤去を確認できるようにして、復興に貢献したい」と抱負を語った。来賓の鬼木誠環境大臣政務官は「受賞案件はいずれも時代の要請に合致したすばらしいもの」と祝辞を述べた。


平成28年度「環境賞」受賞者

【環境大臣賞】

「携帯型蛍光顕微鏡による微細アスベスト迅速検査法の開発」
国立大学法人広島大学
国立大学法人広島大学
国立大学法人広島大学
国立大学法人広島大学
有限会社シリコンバイオ
株式会社オプトサイエンス
株式会社高志インテック
株式会社インテック
株式会社インテック
株式会社インテック
黒田 章夫
西村 智基
石田 丈典
池田 真楠
関口 潔
高橋 達也
河崎 哲男
青木 功介
市田 越子
齋藤 聡
 アスベスト(石綿)に特異的に結合するたんぱく質を蛍光で修飾した蛍光試薬を用いる「バイオ蛍光法」を確立した。大気捕集フィルターに試薬を数滴垂らし、蛍光顕微鏡で光っているアスベスト繊維を数える方法で、約1時間で検査できる。解体現場で検査できるようにするため、携帯型の蛍光顕微鏡と蛍光試薬キットも開発した。アスベストの画像は上面に搭載した「iPad(アイパッド)」のディスプレーに映し出される。倍率は約300倍で、アイパッドの機能で約1000倍に拡大できる。現場に熟練者がいない場合、画像を分析室に送信してリアルタイムで支援できる。地震で倒壊した建物からの飛散の確認にも適している。

【優秀賞】

「ECMセメント・コンクリートシステムの開発」
株式会社竹中工務店
鹿島建設株式会社
日鉄住金高炉セメント株式会社
株式会社デイ・シイ
太平洋セメント株式会社
日鉄住金セメント株式会社
竹本油脂株式会社

国立大学法人東京工業大学







坂井 悦郎
 「ECM(エネルギー・CO2ミニマム)セメント」は、鉄鋼製造の副産物である高炉スラグ微粉末を60-70%混合し、従来のセメントに比べて製造時のエネルギー消費量と二酸化炭素(CO2)排出量を60%以上削減した。品質、耐久性、施工性などの課題を克服し、建築物の要求性能に応じたコンクリート構造物にする技術も確立した。開発成果は2019年から段階的に公開し、25年に一般公開して汎用技術として普及させる計画。高炉スラグの有効利用による資源循環効果もあり、サステナブル社会(持続可能な社会)の実現につながる。

【優良賞】

「エコフィードの生産・利用技術の開発と普及」
近畿大学
龍谷大学
宮崎大学
株式会社エフエフシー・ジャパン
畜産・飼料調査所「御影庵」
入江 正和
淡路 和則
川島 知之
山口 秀和
阿部 亮
 エコフィード(食品残さを利用した飼料)で育てた家畜の肉質研究、食品残さ加工技術の開発、調査、委員会活動などを通じ、普及に貢献した。食品加工工場や店舗、廃棄物運搬会社、養豚農家による生産ネットワーク構築を後押し。霜降り豚肉「ひょうご雪姫ポーク」などのブランドを生み出した。加工技術では食品残さを廃食用油で揚げた後、真空釜で減圧して加熱する工程で脱水・脱脂する「油温減圧式脱水乾燥法」などを考案した。

 「間接外気冷房併用型ハイブリッドクーラーの開発」

株式会社デンソー
GAC株式会社
 
 大規模太陽光発電所(メガソーラー)で発電した直流電気を交流電気に変換するパワーコンディショナー(PCS)向け冷却システムで、消費電力量をパッケージエアコンに比べて年間80%削減するとともに、耐用年数20年間の長寿命化を実現した。熱交換器の冷媒を自然循環させる沸騰冷却システムとコンプレッサー駆動の冷却システムを連携制御する。カーエアコン用のアルミ扁平(へんぺい)管を改良し、熱交換器の性能向上と小型化につなげた。

 「VOCとCO2を同時削減する新塗装技術」

マツダ株式会社
マツダ株式会社
マツダ株式会社
長安マツダ゙汽車有限公司
マツダ株式会社
マツダ株式会社
マツダ株式会社
圓山 雅俊
安達 範久
穏土 博文
若林 正隆
和久 直人
加藤 秀和
篠田 雅史
 自動車の塗装において塗膜機能集約と高効率塗装技術の導入を柱とした工程革新により、揮発性有機化合物(VOC)と二酸化炭素(CO2)の排出量同時削減を実現した。高機能塗料を開発し、中塗りが担っていた耐候性、発色性などの機能をベースとクリア積層塗膜に集約。水分蒸発を制御する空調システムや熱伝導率を最大化したフラッシュオフなどを導入した。高意匠色の量産にも対応。環境保全、品質、経済性の課題を総合的に解決した。

■2015年度

【環境大臣賞・優秀賞】

・迅速測定が可能な放射能分析技術
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 西沢 博志
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 林 真照
三菱電機株式会社 先端技術総合研究所 東 哲史
九州大学大学院 総合理工学研究院 渡辺 幸信
九州大学大学院 総合理工学研究院 金 政浩

【優秀賞】

・低環境負荷の緑茶飲料充填システム
株式会社伊藤園 生産本部 田熊 元彦
東洋製罐株式会社 テクニカル本部 末 俊雄

【優良賞】

・コンクリートがらの効率的リサイクル技術
大成建設株式会社 技術センター土木技術研究所 堀口 賢一

 ・貝殻を活用した魚の棲める環境回復技術

貝殻利用研究会

【奨励賞】

・北海道根釧地方における低投入型草地管理による河川流域の環境保全
北海道当別高等学校園芸デザイン科 佐々木 章晴
虹別コロカムイの会 舘 定則
マイペース酪農交流会 森高 哲夫

■2014年度

【環境大臣賞・優秀賞】

・風による土壌侵食の抑制と収量向上を両立させる砂漠化対処技術
総合地球環境学研究所 田中 樹
首都大学東京 伊ヶ崎 健大
京都大学大学院地球環境学堂 真常 仁志
国際農林水産業研究センター 飛田 哲

【優秀賞】

・アジア地域に適したコミュニティ排水処理システムの開発と普及
特定非営利活動法人APEX 田中 直

【優良賞】

・地圏環境リスク評価システムの開発
東北大学大学院環境科学研究科 駒井 武
産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門 川辺 能成
産業技術総合研究所地圏資源環境研究部門 坂本 靖英

 ・英虞湾の沿岸遊休地を干潟に戻すプロジェクト

英虞湾の干潟再生プロジェクトグループ
 三重県水産研究所/志摩市/三重県農林水産部伊勢農林水産事務所農地海岸保全管理課/
 三重県農林水産部水産基盤整備課/三重県農林水産部水産資源課/株式会社合歓の郷/
 ホテル近鉄アクアヴィラ伊勢志摩

 ・大都市における人工地盤上の大規模緑地創出

株式会社大林組
南海電気鉄道株式会社

【審査委員特別賞】

・気仙沼市舞根地区における海と生きるまちづくりの実践
特定非営利活動法人森は海の恋人 畠山 重篤