地域応援隊
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3月28日(水曜日)付 日刊工業新聞 12面〜13面 地域特集から
エンドレスハウザージャパン
黒坂純社長
新中計5カ年計画「ストラテジー2015+」で好スタートを切ったエンドレスハウザージャパン。1年目の11年12月期は売上高が前期比10%増の53億円に伸長した。顧客の抱える課題解決など提案営業を積極的に推進中だ。今後もエンドレスハウザーグループの製品開発力や海外展開時のサポート力を強みに、「国内企業の役に立つパートナー」を目指す。
−足元の工業用計測機器業界の景況感は。
「昨年は東日本大震災の影響や欧米経済の減速、円高の長期化など日本企業には厳しい経営環境だった。今後、日本の国内総生産(GDP)の伸びが良くて横ばいと見られる中で、工業用計測機器の業界も大きな伸びは望めない。食品業界は比較的堅調だが、主要顧客である石油精製、化学の各業界は減産に伴い設備投資が下火となっている。当社の顧客も海外展開に動いており、このサポートに注力している」
−新中計の2年目に当たる12年12月期の経営目標は。
「もともと新中計は国内市場が横ばいの中で、15年12月期まで継続して年率5〜6%の成長を掲げている。今期の売上高目標は前期比6%増の56億円に定めた。11年12月期は同10%増の増収だったが、化学の高付加価値製品分野、食品や飲料関連の設備投資に支えられた」
−6%成長の達成には何が必要ですか。
「お客さまが求めるものを理解し、提案することに尽きる。『カスタマー・バリュー・プロポジション(CVP)』と呼ぶ顧客に役立つ提案だ。例えば、個々の顧客の事情に応じてコスト削減を促したり、効率改善を提案したりする。営業やマーケティングの提案能力を高める必要がある」
−具体的な施策をお聞かせ下さい。
「まず工場のエネルギー効率を高める提案として、『エネルギー管理ソリューション(EMS)』を提供する。ソリューショングループ内に専任チームを置き、1月から動きだした」
「機器の精度のトレーサビリティーを証明する校正ビジネスも強力に展開したい。食品・医薬業界では使用している機器の定期的な校正が求められる。当社には流量計の要求が多いが、圧力計など対応機器を広げて顧客に提案する」
−ホームページ(HP)や情報誌、メールマガジンを駆使して顧客に情報発信しています。
「エンドレスハウザーのブランドが浸透するようマーケティング活動を積極的に行う。機器販売業者でなく、役に立つ相談相手、知恵を出してくれるパートナーとして見ていただけるブランドイメージを醸成したい。若い優秀な人材を採用していくためにも、ブランド価値の向上に取り組む」
◇会社データ◇
■本 社=東京都府中市日新町5−70−3
■設 立=1955年6月13日
■資本金=10億5840万円
■売上高=53億円(11年12月期)
■従業員=173人
■事業内容=流量計、レベル計、タンクゲージ、圧力計、水質分析計など工業用計測機器の製造・販売
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