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東京・多摩エリアの有力 計側・分析機器メーカー
トップが語る技術・製品・戦略

3月28日(水曜日)付 日刊工業新聞 12面〜13面 地域特集から

 

共和電業

星淑夫社長

星淑夫社長

 ひずみゲージの国産化第1号企業である共和電業。その技術を活用した応力計測の総合メーカーとして、産業界の高度・多様化する計測・制御ニーズに応えている。第3次中期経営計画「G−KIC」の最終年、2012年12月期は売上高140億円、うち海外向けが15億円を計画。目標達成へ新製品23機種を市場投入するほか、製品開発の専門部署を新設する。

−足元の受注状況は。

「1−3月は自動車メーカーからの受注が4月以降にずれ込む一方、電機や機械業界の設備投資が動きだした。洋上風力発電向けの引き合いも強い。復興需要関連は民間向け計量ホッパータンクの復旧が先行し、今後はがれき処理に関する計測需要も見込める」

−12年12月期に売上高140億円、経常利益10億5000万円を達成するためには何が必要ですか。

「利幅が大きい汎用製品の販売を増やす。新製品はセンサー7機種、計測器16機種の計23機種。うち海外の競合企業と互角以上に戦える『グローバル製品』は7機種で、例年以上に目玉製品が多い。新製品は技術者が同行して営業する。大型汎用製品は提案営業とデモを通じて拡販する」

「過去に販売した顧客の更新需要も取り込む。鉄道関連では列車向け熱検知システムの引き合いが堅調だ。時速80キロメートルの高速に対応できる料金自動収受システム(ETC)車両重量検知システムの新規受注も見込める」

−海外市場の開拓は。

「中国をはじめアジアを重視する。中国では現地の人脈を充実するとともに、内陸部開拓など地域戦略が必要だ。また東南アジアではタイの現地法人を活用し、マレーシアの自動車研究機関などをターゲットに販路を広げていく。米国では手薄な西海岸への販売を強化していく。欧州では情報収集に努める」

−円高対策は。

「コスト削減を積極的に推進する。センサー類は歩留まり向上に取り組み、製品の企画、開発段階からコスト低減を図る。ただ、一部の製品については海外生産の検討を始める」

−ひずみゲージと応力計測の市場をどう拡大しますか。

「ひずみゲージそのものは成熟した技術だが、新しい技術や機能を付加して用途を開拓すれば、成熟市場が成長市場になる。4月に社内ベンチャー的な位置づけで製品開発の新部署を設立する。4、5人で立ち上げるが、徐々に人員を拡充し新市場を創造する」

−第4次中計(3カ年)の方向性は。

「5年後には売上高の25%を海外で稼げる体制を構築したい。13年12月期にスタートとなる3カ年中計は5年後のイメージに沿う形で策定する」

◇会社データ◇

■本  社=東京都調布市調布ケ丘3−5−1
■設  立=1949年6月28日
■資本金=13億900万円
■売上高=130億円(11年12月期)
■従業員=767人
■事業内容=ひずみゲージ、各種変換器、測定器、データ処理装置、計測システムなどの開発、製造、販売

 

 


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